〇〇は国境を越えると思った話

〇〇は見たり触れたりするものだと思ってたけど、まさか助けられるとは思わなかった24の夜


当時、世界をぷらぷらとしていた僕。エジプトのダハブという海がキレイな場所から、カイロというピラミッドがある場所へ夜行バスで移動してる時のこと。



夜中に検問があり、乗客全員を降ろして、荷物チェックが始まる。

話は変わるけど、この時に僕は日本のエロ本を所持していた。トルコのイスタンブールの宿で会った日本人に、僕がこれからエジプトのカイロに行くことを言うと「カイロに有名な日本人宿があるから、そこに日本のエロ本を持っていって欲しいんだよね。そこの人達に頼まれたからさ。お願い!」と言われ、ちょっとむっつりな僕は快く引き受ける。中東で何回か検問があったけど、別に問題もなく「楽勝だな、アラブ人なんて」と思って「まあ、エジプトも大丈夫だろう」と、バスの中で軍服を来たエジプト人がチェックしてる時も余裕こいていた。


乗客全員を降ろしてから、今度は一人一人の荷物まで調べてきた。おお、マジか。その時もバックの奥の方に入ってたから、平気だろと思っていたら、ピンポイントで僕のエロ本を当ててきた。乗客全員の前で、僕のバックからそれを無理矢理取り出そうとしてたので、さすがに「NO!NO!」と言って止めた。NOと言える日本人になれた瞬間。


「なんだ、これは?」と言ってくるので「グラビア雑誌」と焦ってる僕は思いっきり日本語で答え、納得してないエジプト人がまた取り出そうとするから「友達にプレゼントするんだよ」と英語で言ったら、バックの中でエロ本を読み出した。だんだん、奴の顔がニヤニヤしてきたんで「ダメ?」と弱気で聞いたら、なんか訳のわからない言葉をしゃべってきて (アラビア語だと思うけど「アホだ、アホだ!」って聞こえた) 「おまえも男だな」みたいな顔をされて、解放された。いや、久しぶりにビビった。その後、無事に宿までエロ本も届け、宿の人からも「なかなかの上物で」とお褒めの言葉を頂く。


おっぱいは国境を超える。


著者の増山 友寛さんに人生相談を申込む

著者の増山 友寛さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。