♪父に対する罪悪感や後悔が放たれた時…。
現役の医師である、
水上治氏、川嶋朗氏の著書を
読みました。
水上氏はガン患者4000人
(2010年出版当時)の治療経験
の中で時折「肝臓がん」のお話が
出てきました。
私の父は今から7年前、B型肝炎から
肝硬変、その後、肝臓がんと進行し
インターフェロン治療の甲斐なく
亡くなりました。
肝臓がんと診断された際、当時は
死の宣告を受けた感じで、
その後、「余命」を告げられた時は
母よりも距離をあけられる長男の
立場ですら、パニック状態で
冷静な判断ができなかった覚えが
あります。
「余命宣告」は時に可能性を奪う…
…水上氏は著書の中で医者の
発言力の影響の大きさについて
自戒を込めて書かれているように
感じました。
そんな状態を一人を耐え切れず、
信頼できる友人達に
「今、何ができるか」という助言を
求めメールを出した時、
一人の友人から、
「信頼できる医者を探せ」
「今の担当医が全てではない」
「医者に依って結果は変わる」
…という助言を受けました。
水上氏の本の中にも、同様の
ご助言がありました。
しかし、その助言を当時は「まさか」
と採用しませんでした。
それは、本の中でも触れられて
いますが、日本人にありがちな、
医療依存。医療が絶対で、疑わない。
…担当医に任せる…というより、
疑うこと無く主体性もない、受け身、
依存だったと感じました。
水上氏よれば、治療法の選択肢は
たくさんある。西洋医学の方法も、
それ以外も。
…8年前にどれだけ選択肢が
あったかどうかは、今では知り得ません
が、可能性があったのではと後悔、
悪感を感じつつも、
当時、主治医から医療的には何も
できないと言われた後、
ガンにいいという物…キノコのエキスや
フコイダンを手に入れては
主治医の許可をとって与えたのを思い出
しました。
水上氏によれば、そうした
「西洋医学以外」のモノは医者に
よっては許されない場合があることを
考えると、主治医は西洋医学の限界を
感じていて、少しの可能性を望む
私たち家族の気持ちを汲んでくれていた
のではと、感謝の気持ちを感じることが
出来ました。
肝臓がんで入院し、静脈瘤破裂による
吐血で意識がもうろうとするまで
幸い父は、心身の自由がありました。
自営業の仕事の内容をチェックしたり、
吐血当日の昼間には、外出許可を取り
自分で車を運転し自宅に帰り、
母に寿司を食いに行こうと誘っていた
そうです。
吐血し亡くなるまでの2日間。
吐血後に意識を取り戻した際には、
父の愛する、父の親、兄弟に会い
言葉を交わすことも出来ました。
最後の夜は、昏睡状態の中、背中…
肝臓が痛いと時折訴える父と一晩
過ごし、朝が明けて私が仮眠中に
父は静かに息を引き取りました。
家族の姿勢としては、後悔や罪悪感が
残る父の治療方針への関わりでは
ありましたが、
川嶋氏がおっしゃる、
「限られた時間を幸福に過ごせたか」
と言う意味では、主治医や治療環境に
恵まれたのではと、救われた思いも
あります。
この投稿を書いている途中、何度も
涙が溢れてきました。
それだけ罪悪感、後悔や自責の念が
残っていたのだと思います。
こうした潜在的な罪悪感を持ち
続けない為に、
しっかりと最新情報をとって、
備えて頂ければと思います。
川嶋氏の本によれば「統合医療」とは、
「個々の患者さんに対して、本人が望む
ものをかなえてあげられるように
すること。
…そして西洋医学、東洋医学、
それ以外の医学、全ての中から最適な
ものを提供すること。
さらに、患者さんの人生観、死生観、
どうやって生きたいか、どう死んで
いきたいかまで根本から考える事に
なります」
…とあります。
情報をもらう…という受身的な態度よりも、
積極的に奪う姿勢で
情報、つながり作り、心身の支え
が必要だと思っています。
…この話を書いた後、龍が登っていくのを見ました。
父は龍年。何かいいたかったのかも知れません。
☆水上治氏の本について(当方のブログです)
その1:http://nsmente.blog.fc2.com/blog-entry-494.html
その2:http://nsmente.blog.fc2.com/blog-entry-503.html
☆川嶋朗氏の本について
その1:http://nsmente.blog.fc2.com/blog-entry-497.html
その2:http://nsmente.blog.fc2.com/blog-entry-506.html
その3:http://nsmente.blog.fc2.com/blog-entry-507.html
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