デザイナーの役割

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自分は英語講師の後デザイナーになり、2年ほどしてからある銀行のインハウスデザイナーとして温々と5年ほど過ごした後、フリーランスでデザイナーをしていました。フリーランスは自分自信が会社なので、デザインのスキル以外に学ぶ点が非常に多く、同時にデザイナーとしても数多くの同業者の中で選ばれ、生き残っていく術を身につけることができました。おかげさまでヨーロッパと北米では少し著名になり、名指しでプロジェクトに呼ばれたり、講演会を開けるようになりました。


今回は、その中でも一番大事だと思ったデザイナーとしての役割や心構えを書き綴ってみました。一般論は関係なく、個人的に思うことですが。。


Wow(あっと言わせること)

プロジェクトに関わるとき、まず目標を共有しますよね。目標やビジョンは言葉で説明されることが多く、一つの言葉でも人によって思い描くイメージがまちまちだったりするし、本来のビジョンを理解するまでに時間がかかったります。言語や数字はもちろん必要で、理解の違いを完全に埋めるのは言葉だと信じています。一方、デザイナーは考えや言葉など、見えないものを「カタチ」にできる職業です。カタチの威力は計り知れません。1000の言葉より、1枚の絵。ビジョンや方向性を明確に表現することで、はっきりとした道筋をパッと示します。自分の場合、ビジュアルの役割は物事の明確化だけではなく、世界観や夢の共有によってモチベーションを高め、団結力を強めることもしています。今いる場所から目標に向かって届くであろう力の10倍の力で石を投げ、その石が落ちた場所にありそうな世界観を描くようにしています。クレイジーに聞こえますが、夢が広がり、皆を奮い立たせることが(たまに)できます。尖っていない無難な提案を最初から考えたり、クライアントの色の好みなど細かいことを気にしながらちまちま考えるのは嫌いです。クレイジーでもその方が楽しいし、みんなの気持ちを同じ方向に向けやすいじゃないですか。大きな変更や大胆な表現には尻込みしがちな大企業のクライアントなどは、その負のベクトルを打ち消すような力強く魅力ある提案が不可欠。ダメでもいいじゃないですか。その人たちのことを真剣に考えて語ってあげてるんだから。

あっと言わせるのはクライアントやユーザーだけでなく、まずチームメートから。恥ずかしくても思い切ってアイデアを共有しましょう。そのうちあなたを「何か面白いことをやってくれる人」としてみんなが頼ってきたり、周りの人たちも同様にアイデアを持ち寄り、仕事を楽しむようになりますよ。


Invention(発明すること)

アイデアを出すというより、一つ一つの要素を発明するくらいの気持ちで新しいデザインを作り続けること。作りながら手に震えが出たり、いきなり大声で叫びたくなるくらい斬新でオリジナルなものを発見し、形にしていくこと。造り手自身が感動しなかったら、それを使う人には絶対伝わらないです。(つい先日もカフェで仕事中に叫びそうになるのを抑えてました。。)


Design(デザインすること)

機能のないデザインは、デザインでなく飾り、とよく言われますがその通りです。一つ一つの要素は全て意味を持ちます。「ここ、どうして赤なの?」と聞かれて、すぐ答えられなかったり、何となくカッコいいから、とかいう答えはあり得ないはずです。その形になるに至った自分のストーリーを語れるようにしておくこと。


Original(オリジナルであること)

他の人にはできないことを売りにすること。企画書の表紙にある自分の名前/会社名を変えたらそのまま他の人の企画になってしまうのであれば、その企画は誰にでもできるということです。誰にでも出来そうなことは、既に誰かがやっています。あなたしかできないことを一つでもいいから入れましょう。アートディレクターの石岡瑛子さんがNHKプロフェッショナル仕事の流儀で、仕事で大切にしていることはOriginal, Timeless, Revolutionaryだとおっしゃっていました。誰かが出来そうなことをやっても意味がない。やるなら、その遥か上の上の上、誰も届かないところを目指すか、他の人には到底考えられない独自のアレンジを加える。

石岡さんのその3つの単語は自分も常にスケッチブックの裏表紙に書いています。


Love(自分のデザインを好きになること)

自分がデザインしたものを好きになってはいけない、とよく聞きます。それだけで満足してはいけないし、ボツにされたら落ち込むだけ。。でも自分は違うと思います。自分が好きにならなかったら、他に誰が好きになってくれるんでしょう。最高の力で考えて作ったものなら、絶対に思い入れがあるはずです。好きになっても、愛してもいいと思います。でも、もしそれが受け入れられなかったときどうするか。そこが問題です。悔しくなっても泣いてもいいです。多少意地になってもいいです。でも、ボツにされた理由を聞き、それを受け入れ、次に更に良いものを出して、次は絶対こいつを驚かせてやるっていう心の準備をすることができないとダメです。恋愛と同じかな?

読んでよかった
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カッコいい!

仕事への取り組み方は、日々考えなければいけない要素ですね。
最後の括り方が、とてもお洒落でした!

Funamizu Mac

ハートに響くデザインを創るデザインカンパニーEnfani(あんふぁに) http://enfani.jp/ Multi-award winning designer of products, concepts and all digital things

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