76,000円 Vol.02

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自称、苦学生の僕。

学費を稼がないとこの先やっていけない、という不安と焦燥感にかられ、とにかく学業よりもバイトだ、という本末転倒な学生生活。


そんな僕に「やってみるか?」と提案された「登竜門シフト」。

認められたい&稼ぎたいな僕は「いいっすよ!」と軽く受けてしまうわけですが・・・。

さぁ、勤務スタートです。


初日(2日)の夜勤

初日の夜勤はまだ祭りが始まる前だし、体力も有り余ってる。

それに初めての長期バイトだったもんでテンション上がって浮かれまくってました。


そのときに組んだ先輩が過去にこのシフトをやり遂げた4つ上の先輩で元ホストでケンカ強いっていうたまに僕の話題に登場する先輩。


この先輩曰く「毎年何も起こらないよ。ただ、ブースは注意しておかないと中にドリンクあるからそれ狙ってホームレスが来ることもある」と。


「そうなんですかぁ~」と言いながら公園について、他のメンバーと軽く打ち合わせ。ブースは待機車両からビームで照らして、たまに巡回してブースの裏側を見る。そして交代で待機車両と本部テントでの座哨が主な仕事内容。


22時くらいになるとさすがに腹減ってくるので、晩飯を買いに行きます。

でも場所を離れることが出来ない面子もいますので、待機車両組の人間が買いに行かされます。それに待機車両組には自転車があるんで。


自転車にまたがりながら近隣にいるメンバーに無線で何がいいかを聞きます。といっても牛丼で決定なんですけどねwww


牛丼を人数分買って、みんなのとこへ配達に向かいます。


僕らの勤務していた隣の公園っていいますかね、横断歩道を越えた横の公園にも警備テントが一箇所あって、そこに同期のバイトが一人いたんです。


ちょっとボーっとしてるやつだったんですよ。無線で呼んでも返事がない。

遠目に見るとテントの中にいるけど微動だにしてない。「多分、寝てるな」と判断して、そのまま自転車でそいつめがけて突進!!


直前で急ブレーキかけて驚かせますwwwこれがまた楽しいwww

あとは、近くにボールプールがあるんですけど、そこに飛び込む酔っぱらいとかがいるらしくて、それを監視してるんですよね。


まぁ、当然ながら、やりますよね、そりゃ。


飛び込みは出来なかったものの、飛び込むフリして驚かせたりして、まぁからかって、まだまだ体力に余裕ある。楽しいwww


ある程度からかったら、待機車両に戻り、メシ食って、会社でシャワー浴びて、少し仮眠。ただ、寝れないんですよね、興奮しちゃってるし、楽しいから。


交代時間になって本部テントに移動。


何がつらいって、まだ5月。何も遮蔽物のない公園は寒すぎる。ガタガタ震えてました。また寝起きだから余計に寒い。


そうこうしてたら待機車両の先輩が、

「平田く~ん、俺さ、ナンパ行ってくるわ!!」


「え?」

ですよ。


新人置いて、先輩はツレと夜の繁華街に消えていきました・・・。


とはいえ、自分の仮眠時間を削って遊びに行ってるわけだし、会社に報告するわけにも・・・。何も問題起きなければまぁ、いいんだけど、不安でいっぱい。


朝まで眠たいわ、寒いわで。とにかく寝そうになったら「シャドー」か筋トレ。そうこうしてる間に何とか夜が明けて、先輩帰ってきました。


制服のまま、ナンパは不味くない?w


そして、日勤組が現われ、申し送りをして勤務交代。

僕はそのまま日勤開始です。

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