もし会話の苦手なサラリーマン研究者がアナウンススクールに通ってラジオDJを目指したら③

 最近ではテレビもあまり見なくなり、ラジオばかり聴いている自分に気づいた。実家のテレビを見ても、くだらないバラエティ番組ばかり。長時間見ていると疲れてしまう。ここ1年で僕のマスメディアに対する見方というのが変わったのかな、とも思う。

 2012年最大の決断は、4月より再びアナウンススクールに通い始めたことである。以前にもアナウンススクールに通ったことがあるのだが、不完全燃焼に終わったのをずっと後悔していた。そこで今回は、ラジオパーソナリティになるという目標を設定し、1年勉強してできなかったらあきらめる、という条件を自分に課した。

 スクールは「東京アナウンススクール」というところを選択した。九州のフリーアナウンサー川上政行校長が率いるスクールで、福岡の本校ではかなりの実績をあげているという。選んだ理由は、はっきりいって理屈ではなく見学時の直感である。

 スクールに通ってみると、当然ながら局アナを目指す大学生ばかりだった。1人社会人のおっさんは、とにかくがんばってみんなに影響を与えるしかないと思った。残り3ヶ月ではあるが、この熱意を忘れずに残りがんばりたいと思う。

 ラジオリスナーの視点でみると、忘れてはいけないいけないのが茨城放送ノーツの終了である。アナウンススクールに通っていたのもあり、4月からはノーツを聴けなくなったが、3月まではよく聴いていた。印象に残っているのが、脱原発派として知られた村上東海村長のロングインタビューである。もちろん現在住んでいる村の村長ということで興味があったのだが、何よりも放送局にスポンサー等の圧力がある中で、このようなインタビューを放送できたのは、すばらしいと思った。

 それだけに、志の高いノーツがわずか1年半で終わるのは残念でしかたなかった。最終回の公開放送に足を運んだのだが、集まっている人が多くて驚いた。きっとここに集まっている人は、ノーツを通して何かを感じとった人なんだなあと思った。

 それから2ヶ月後、ノーツファンだった方々に誘われて、ノーツのコンセプトを受け継いだ番組を制作することになった。そして、今日形になった。改善すべき点は多々あるが、次回に向けて継続的に取り組んでいきたいと思う。

 もう1つよく聴いた番組はJ-WAVEロケットマンショーである。こちらの番組内容に関しては、前回のラジオライフを読んでいただきたいが、相変わらず「この番組は4時間のダンスミュージック」と称するように、毎週4時間聴いても全く飽きのこない番組だった。

 12月、番組のAD(アシスタント・ディレクター)であるタカシオさん(女性の方)が来年度より番組を離れることになった。そこで、後継者をリスナーから募集するということになり、僕はその募集に応募した。メールでラジオに対する熱意を書いたら、面接していただけることとなった。

 面接には30人ほど集まっていた。六本木ヒルズ内のJ-WAVE内で、ふかわさん、そして番組のディレクターの方と2対1で面接を受けた。めちゃくちゃ緊張した。結果は、たぶん落ちたと思うが、J-WAVE内のスタジオを外から見学できただけでも貴重な経験となった。

 2012年もあと2時間で終わろうとしている。やはり今年も、ラジオを中心に動いていた。ラジオは人を動かし、そして人生を変えることもあるとも実感した。今年は種をまいただけで終わった感があるが、来年は少しでも成長できたらと思う。

著者の木村 隆之さんに人生相談を申込む

著者の木村 隆之さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。