第11話 人生を変えた旅ペルーⅡ【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】

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第4章 リョニーさんとの日々



朝、目が覚める。





窓のブラインドから朝日が差し込んでいた。



いつもと違う部屋の空気、

布団の匂い。



ーあれ?ここどこだ?



一瞬どこにいるのか分からなかった。ぐるりと部屋を見渡す。



ーそうだ、ペルーだ。私は今ペルーにいるんだ。



だんだんと意識がハッキリしてくる。



昨夜リョニーさんの家へ到着すると、彼は私のために一部屋用意してくれていた。



十畳はあるだろう広いシンプルな部屋に、机とベッド。



ベッドの周りには本がびっしり入った本棚があった。



ドアの横には、大きな絵が飾ってある。



油絵だろうか?面白いテクスチャーをしていた。

宇宙のような場所に、太陽と月があって人が踊っている。



なんだか不思議で懐かしい気持ちにさせる絵だった。



シンプルなこの部屋が私はとても気に入った。



そのまま朝食の匂いに誘われて、一階のリビングへと降りて行く。



リョニーさんの家は、すごい豪邸だった。



日本の自分の実家の3倍はあるだろう。



広い庭と、いくつも部屋がある。

お手伝いのおばさんもいた。



大きな窓からはたっぷり光が入り、昼間は部屋中が明るく、心地いい音楽がかかっていた



そしてリビングや階段、あらゆる部屋に絵や彫刻が飾ってある。



リョニーさん
おはよう。マホさん、昨夜はよく眠れましたか?



リョニーさんは先に食卓に座っていた。



机の上には、パンとサラダ、フレッシュジュースが載っている。



私もイスに座った。



まほ
はい。ぐっすり寝ました!



リョニーさん
ははは。それはよかった。



リョニーさんが、サラダをお皿に取り分けてくれる。



リョニーさん
ところで、new yearは何か用事がありますか?



ーニューイヤー?


少し考えてしまった。そうかもうすぐお正月か。



日本を出たのは12月27日。

長い飛行機と時差で、

もう今日は29日になっていた。



お正月のことなんて全く考えてなかった。



ペルーに友人なんていない。

それにお正月なんて大切な行事に行く場所なんてあるのだろうか?



困惑している私を見て、リョニーさんは笑顔で言った。



リョニーさん
もしよかったら、私の家族と過ごしませんか?
お正月は親戚も合わせて別荘に行きます。

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