知的障害の高校生。どうやって大学に合格するのか?(その1)
私は、プロとして家庭教師をしています。
これまで、女子専門で指導をしてきまして、
男子の指導についてはお断りをしてきました。
にも関わらず、昨年ある男子の指導をすることになりました。
忘れもしない、2013年8月のある日、
一件のメールが届きました。
家庭教師の仕事の公募のメールです。
家庭教師派遣のメールマガジンに登録しているので
毎日のように公募メールが来ているのですが、
ほとんど見ていませんでした。
指導も終わって疲れた帰りの駅のホーム。
仕事のメールを見る元気はない。
電車の中では少し目を閉じたい。
そのくらい、疲れていました。
なぜかはわかりませんが、
その日はメールの中身がどうしても気になり、メールを開きました。
中身は以下のような内容でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■要望:
・療育手帳B2を所持(軽度知的発達障害)
・小中と特別支援学級に通い、その後、サポート校通信制高校に通う現在3年生の男児
・社会に出て行くまでにはもう少し時間がほしいとの思いから、大学進学を希望。
・基礎から学び直し、最長2浪くらいまでを目標に一般入試での大学受験に取り組むほうが本人の将来にとっても良いのではと考えた
・中学初級レベルの基礎から長期的にご指導いただける先生を希望
■特記事項:
・手帳所持者だが発作を起こしたり、暴れたり、することは一切なく、人との会話も通常にできる。
・小中と特別支援学級で過ごしていたため、勉強の基礎学力がない。
・今のところ自ら机に向かい勉強する習慣はない。
(プライバシー保護のため内容を一部変更しています)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私はこう思いました。
「男の子の指導か。
じゃあ、私の範疇じゃない。
私の仕事じゃない。」
ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
著者のSasaki Megumiさんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます