若くて美しいことは、
自然のいたずら。
年をとっても美しいことは芸術です。
- エレノア・ルーズベルト -(1884~1962)
米国のファーストレディ、人権活動家

もうすぐ9時だ。
娘様はもう寝る時間。
わたし「むすめさまーー寝る時間だよー歯磨きしよう。」
娘様「はーーーい」
シャカシャカシャカ。
よし、私も化粧でも落とすか。
隣で一生懸命に歯を磨く娘様を見守りながら、今日も私の顔を覆う魔法のペンキをゴシゴシと落とし始めた。
わたし「はぁ。最近、肌荒れひどいなぁ。」
いつの間にやら27歳。
そこには、疲れ切った表情のわたしがいた。
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最近、本当肌荒れがひどくて。
もうそろそろお肌の曲がり角なのかなって最近諦め始めてるんです。
友達にニキビ出来たって言うと、
いやいやそれ吹き出物でしょとか言われちゃうし。
もう、いやになっちゃいますよねーー。ぷんぷん
(宮崎県在住・27歳 女性)
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そんな一人妄想にふけっていると、隣にいた娘様がぽつりぽつりとつぶやき始めた。
娘様「ママ。あのね・・・自分のことをきれいって思わないときれいにはなれないんだよ。自分のことをブサイクって思うとブサイクになっちゃうの。。ママ、ママはね世界一きれいだよ。わたしね、お化粧しないママとってもきれいだと思う♪ママ、だいすき。」
わたし「え?・・・・ありがとう。ママはね、娘様が世界一きれいだと思ってるよ。ママも娘様だいすきだよ。」
私は、娘様の一言で鏡の中の自分をもう一度見返していた。
するとそこには、先程までの無表情な私ではなく、笑顔で娘様と話しているわたしがいた。
鏡の中のわたしは、とても幸せそうだった。
そんな私に娘様が続けてこう言った。
娘様「ママ後ね、もういっこあってね。人にやさしくすると、もっときれいになるんだよ。そしたらね、こころもきれいになるの。」
そういって、にっこり笑う娘様は本当にきれいだった。

