第3話【自らがんとの闘いに勝ち抜いて他のひとの向上と幸福を願う熱血魂・廿日出庸治】

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前話: 第1話【自らがんとの闘いに勝ち抜いて、他のひとの向上と幸福を願う熱血魂・ 廿日出庸治(はつかでようじ)さんの生き方】

天野功一です。


2014年12月7日。


自らガンと闘いながら他の人の向上と幸福を願う治療家。


廿日出庸治(はつかでようじ)さんの挑戦の結果が出るレースがスタートします。





参会者は26,905名。ものすごいランナーの数です。

最後のランナーのスタートまではものすごい時間がかかりそうです。


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スタート!第30回NAHAマラソンは、2014年12月7日午前9時スタートしました。

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廿日出さんはが、私の前をスタートしていきました。でかい声で声援を送ります。


このマラソンには制限時間があります。


最終の到着制限時間は15時15分です。6時間15分で完走しなくてはなりません。


また、各チェックポイントには、それぞれ制限時間が設定してあります。

正式に完走するためには、制限時間内にゴールすることが必要です。


ちなみに完走率は例年70%くらいのようでした。


ラップが気になるなぁ。


そんな私にありがたい情報が。


今回のNAHAマラソンでは、それぞれのゼッケンにICチップが埋め込まれていて、

ランナーがそれぞれチェックポイントを通過するとネットを通じて時間がわかるのです。


おおよその状況がスマホでわかるというすぐれた機能が付いていました。





そこで、私設応援団の私はフェイスブック等でラップの実況も含めて中継することにしました。


私が記事をアップするたびにいいねをつけてくださる人がいます。


おお。反応に感激します。


多くの方の応援を感じながら「実況記者活動」を使命感を持って続けました。

左腕に「報道」って腕章がついてる感じです。



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中継地点クリアするかどうかに緊張し続ける。

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繰り返します。

9時スタート。制限時間は15時15分まで。

6時間15分が制限時間。

それに、各チェックポイントでの制限時間があります。

時間をオーバーすると失格。

完走率は70%です。


なんといっても廿日出さんは、最近まで抗がん剤を投与していたカラダです。


少し心配です。



心配をよそに、

廿日出さんは、決して速くはありませんが、着実にチェックポイントの制限時間をクリアしていました。


しかし。



ん。


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減速。

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廿日出さんのスピードが極端に減速となりました。ほとんど動いていません。

時間が経過していきます。


止まった。


30キロのポイントを過ぎたら止まった。


私には念力しかありません。

頑張れ。動くんだ。止まるな。


そして、最後は、なんとか走らせてください。そう祈ります。

自分は全く走っていないのに伴走者気分です。


ポイントの制限時間が迫ってきます。

とうとう止まった。止まってしまった。やっぱり無理だったのかもしれない。

ガンと闘っているんだ。最近まで抗がん剤投与を続けていたんだ。


でも頑張って欲しい。可能なら。



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ん。

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チェックポイントを超えました。

ものすごく時間がかかりましたが、動き始めました。


その時、私には動き始めた廿日出さんが見えました。


ものすごくゆっくりです。

そのゆっくりさが感動の量を増やします。




そして、

とうとう、

最後のチェックポイントを超えて、


那覇市の奥武山陸上競技場に廿日出さんが戻ってきました。

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