"Every moments has its music"

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使っていなかったソニーのウォークマンを立ち上げた時にこんな文字が浮かび上がってきた。

“Every moments has its music”

真理だと思う。

思い出と、瞬間とリンクした音楽はこうも先に続く。

本郷三丁目を、ドビュッシーの「月の光」を聴きながら歩いていると、梅が咲いていた。

ふと、中学の卒業式のことを思い出す。

「泣くわけなんてないさ」なんて、いつもと同じように小突きあってた卒業式のリハーサル。

やたら白い光が射す廊下を並んで歩くときは、「緊張感」とは違った独特の切り詰めた空気があって、口をつぐむことしかできなかった。

赤と白に彩られた体育館に入場した瞬間の、光が飛び込んできて、視界が開ける感覚。

お辞儀の練習とか、卒業証書の受け取り方とか、もっと考えなきゃいけないのに、A組で出席番号が4番だったもんだから、すぐさま立ち上がることになった。

我ながら人生のベスト3に入る、いい返事だったと思う。(1,2がわからないけど)

少し緊張して恥ずかしかったけど、前だけを見て会場を回ってゆっくり座った。

呼吸を整えて、呼ばれる名前と、それぞれとのエピソードをなぞってみる。

C組の「わ行」の女の子まで行ったところで、ふと我に返る。

一同で礼をして、卒業式第一部が始まる。

そこからの記憶はほとんどない。

休憩を挟んで、合唱の部である第二部へと移る。

やたら合唱に力を入れる学校だったから、卒業式では学年一体となって、4曲の合唱曲を歌った。

「3月9日」

「旅立ちの日に」

「航海」

「河口」

だったと思う。(順不同)

照れを隠したくて、ふざけたくたいのに、「最後」という言葉が道を塞いで、気づいたら壇上に立っていた。

何十回も練習してきた珠玉の名曲たち。

小さなコミュニティ(そんな言葉知らなかったけど)でずっと一緒に過ごしてきた友達がバラバラになるという事実は、やっとここでしっくり来たんだと思う。

前日の夜にお風呂で膝を抱えても、卒業証書をもらっても湧かなかった実感は、やっとここで収まった。

なんか女子は泣いてるし、スカした太っちょは曲の合間に「目にゴミが入った」とか本気で言ってるし、頭が真っ白になって、止められなかった。

エピソードが多すぎた。

不平不満並べて、憂うことすらもエンターテイメントになってしまう関係。

今でもたぶん、飾らなくてもいい関係。

相手を想った時間が違う。

質はずいぶん感覚的なものなんだろうけど、量が絶対的に違う。

それらがズシリと乗っかてしまって、リンクしてしまった曲たちはもう墓場まで流れ続けると思う。

おやすみBGMになると思う。

「3月9日」の3月9日感。

「旅立ちの日に」の曲展開。

「航海」のライブ感。

「河口」のフィナーレ感。

まさにそれまでのすべてを絞りに絞った、最高の合唱だったと思う。

涙は嘘をつかないと思う、本当に。

なんとなくだけど、あの涙と同質のものを流すことって、今後の人生で、ないんだと思う。

それが見えてしまったからこそ、あの涙が流れたのかとも思う。

もうすぐ4年間お世話になった団体を卒業する。

最後に何を伝えようか1年前くらいから考えてるけど、未だに答えが出ないような半年前には出ていたような。

あー、寂しい。

壇上に立つ前、今はきっと廊下に白い光が射してるころ。

忙しく過ぎる日々の中に夢を描けたらと思う。

読んでよかった
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大久保 志朗

ポップコーン系男子のOKB46です。 小学生時代の一人称はオイラでした。 天然パーマをモノにした時、世界に勝った気がしました。 当面の課題は「足の指の毛の長さについて」。 ここじゃないとこで、JOYがりましょう。 そしゃ

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