親は子どもに育てられる。~反抗期、非行、中絶、ひきこもり、摂食障害、うつ、流産、育児ノイローゼを越えて、今~

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「こんなこと、みんなが感じてるから仕方ないんだ」
なんて事はない。

「子育てはみんながするんだから、苦しんでもあたり前」
なんて事もない。

 

「悲しみや苦しさに大きさなんて関係ない」


そんなことに気づくのに、私は随分と遠回りをしました。

 

大人の意図をくみ取るのが得意で、
いい子として過ごした小学生時代。


自分という人間を認めてもらえない歯がゆさから、
非行に走って自分を傷つけていた中学生の頃。

 

怖かった父親が事業に失敗し、
肩を震わせて泣いていても何も出来なかったあの日。

 

逃げ場になっていた
彼との間に出来た赤ちゃんを人工中絶したとき…。

 

 

思春期には母親をたくさん泣かせて、
父親にはたくさん怒鳴られて過ごしました。

 

 

でも、それでも今、わたしはとても幸せです。

 

私はたくさんの経験を経て、ようやく

「自分を愛すること」がどれほど大事か気づくことが出来たのです。

 

思春期の頃は毎日がとても苦しくて、

 

「どうして、あるがままを受け入れてもらえないの?」

 

と、もがいていました。

 

夜中、ひとりぼっちの部屋で、
どれだけ「ゔわぁーーーん!!」と泣き叫んでも、
田舎の一軒家の離れに住む私の声は誰かに届くこともなく…。

 

誰かに吐き出すことすら考えられなくて、

「自分はなんてダメな奴なんだ」
「自分なんてなんの価値もない」

と苦しんでいました。

 

最終的には溢れそうな苦しさを外に出そうとして、
マッチやタバコで一生消えない傷をつけてしまったのですが、
当時の私はどうしたら楽になるのか、見当もつきませんでした。

 

外から見たら、ありきたりで普通の女子中高生でした。

でも、心はカラカラに乾いていて、
いつも自分を責め、嫌っていたのです。

 

それでも、早く家を出て自立をしたかったわたしは、
東京でひとり暮らしを始めて、
学校に通いながらバイトを掛け持ちする日々を過ごしました。

 

「自分を愛せない少女」は、少しずつ大人になる中で、
自分を求めてくれる人ならと、男性依存になったり、
騙されたり、いくつかの修羅場を経て摂食障害になります。


それぞれのストーリーは書き出すと長くなるので
省きますが、自立しようとしても、心がグラグラで
幸せが続くことはありませんでした。

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