鍵を掛けられた卵

朝食にホットケーキと目玉焼きを作って食事をしているとナイジェリア人の旦那は卵についての深いトラウマを語り始めた。


彼曰く、、、、、、


卵は大変貴重だったので親は卵が入っている入れ物?に鍵を掛けた。そして僕が卵を食べられないようにしたんだと泣きそうになっている。


もし僕が鍵を探して卵を食べたら双子の妹が親に通報し卵を食べたお仕置きで木の枝で叩かれた。。。


ある日10キロぐらい離れたところでゆで卵を買って食べるとお店のおばさんが10キロも離れた家までわざわざ来てお母さんに通報して木の枝で叩かれた。。


僕は17歳でアメリカに来たけれどアメリカに来る前の17年間できっと卵は合計50個ぐらいしか食べた事がないんだ。


君はきっと日本人だし4歳になる頃にはきっと50個は卵食べたと思う。


僕の幼少時代は卵が食べられず地獄だった。


とまたドラマチックな事を言い出した!


私はどうしても鍵が掛かった卵のイメージが出来ず信憑性に欠けるので彼の双子の妹と弟に鍵の掛かった卵の事を追求してみた。


すると二人とも卵には鍵は掛かっていなかったが誰が食べたかというのは大大問題で4人兄弟だったのでもし誰かが卵を食べたら親に通報しないと自分が卵を食べた犯人だと叱られるので卵について通報しあったと言っていた。そしていつも卵の数を入念に数えていたそうだ。


旦那は鍵は僕の為にだけ掛けられていたと言い張った。


私は卵についてこんなに熱く語る人に出会った事がないのでびっくりしたのと面白いのと同時に卵を食べられなかった旦那が可哀想に思えてきた。


でも私的にはきっとナイジェリアで卵がない原因は鶏という鶏は絞め殺されディナーになり卵を産む猶予も与えられないからじゃないかと推測し旦那にその事を伝えると君は間違えている!きっとナイジェリアでは卵の希少価値をつけて値段を上げているから手に入らないんだとかブツブツ言っていた。


私は絶対鶏を殺しすぎてるからだと思ったが卵が食べられなかった幼少時を思い出して旦那は悲しそうにしていたのでそれ以上は反撃しなかった。。。


旦那が帰宅後また卵の話になった。しかしあまりにも辛かったようで突然、、、、


もう卵の話はしたくないけど卵が食べたい!と言ってきた。


何個食べたいの?と聞くと。。。。。。


6個!


そうですか、、じゃあ6個茹でるね、と言うと、、、


デビルエッグ(ゆで卵の黄身を取り出してマヨネーズで和えてまた白身に戻す料理)が大好きだからそれを作って欲しいと頼まれ夕食後夜の10時半頃渋々卵料理を始めた。


そして出来たよ!


と言うと、、、、、


旦那は大きないびきをかいてソファーで眠ってしまっていた。


6個卵作ったよ、というと「眠いもう食べられない」と言う。


やっぱりワガママの王様だ。


まあ毎日ローラーコースターに乗っているような感覚の国際結婚。


出会ってもう少しで6年になるが相変わらず飽きがこない。。


ナイジェリア人との国際結婚ブログ


著者のLove Juriさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。