無人駅で祭りばやしが聞こえた

このエントリーをはてなブックマークに追加
千葉の山間部に上総鶴舞という無人駅がある。
大多喜に向かう途中、ふと休憩したくなり、偶然立ち寄った駅である。車が5台入るのがせいいっぱいの小さなロータリーに車を停め、自動販売機でコーヒーを買った。
誰も居ない駅舎の待合室で、コーヒーを飲んでいると、どこからともなく自転車に乗った女の子が近寄ってきた。
オレンジ色のピカピカの自転車を操りながら、
「どこに行くんですか?」と女の子は人懐っつこく私に尋ねた。
どうやらその自転車は買って貰ったばかりの様子であり、誰かに自慢したくてたまわらないのだろう。私は自転車を褒めてあげ「これからハーブを買いに行くんだよ」と応えた。それから2、3言、言葉を交わしたあと、彼女はじゃあねと行って、ロータリーの奥へ消えていった。
それから私はホームのほうへ入り、線路に下りて写真をいくつか撮った。ときおりそよぐ風は冷たかったが、綺麗な空気を感じて心地よかった。
どこかで、祭ばやしの音がしていた。
それはときおり近くで聞こえるようであり、風の具合によっては、また遠ざかった。
3枚目の写真を撮り終えたとき、それは何故だかぴたりと止まった。
読んでよかった
このエントリーをはてなブックマークに追加
このストーリーをブログ等で紹介する

谷尾 薫

「世界で一番小さなITコンサルティング会社」を経営しています。 URL : http://www.ocean-ap.co.jp ライフワークはプログラマの活躍できる場所を作ること。プログラマを子供たちの憧れの職業にすることが夢です。

|

谷尾 薫

「世界で一番小さなITコンサルティング会社」を経営しています。 URL : http://www.ocean-ap.co.jp ライフワークはプログラマの活躍できる場所を作ること。プログラマを子供たちの憧れの職業にすることが夢です。

谷尾 薫

「世界で一番小さなITコンサルティング会社」を経営しています。 URL : http://www.ocean-ap.co.jp ライフワークはプログラマの活躍できる場所を作ること。プログラマを子供たちの憧れの職業にすることが夢です。

谷尾 薫さんの他のストーリー

  • 無人駅で祭りばやしが聞こえた

  • 谷尾 薫さんの読んでよかったストーリー

  • 仕事=部活