日本の超大手メーカー社員の、7つの不思議な習慣

私は、転職して某大手メーカーの人事部に勤務しました。そこで目にしたのは、、一瞬わが目を疑うような出来事ばかり…。少しずつご紹介していきます。
■1 名刺と封筒を作るのが、総務人事の3月の仕事
大企業たるもの、組織変更は恒例行事です。特に当社は名称変更や異動が多い方でしょうね。
たとえば、こんな感じで人事異動の発令があります。
【旧職】
オートモーティブシステムズ社
 市販・用品事業担当
 (兼)マルチメディア3ビジネスユニット 
  サブマネージャー
 (兼)技術開発センター2グループ
  総括担当 
【新職】
オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
 インフォテインメント事業部
 市販・用品担当
 (兼)市販・用品ディビジョン
  特命担当参事
 (兼)市場開発プロジェクト
  総括担当
 (兼)**常務付
名刺に入りきらないんですけど…。
それに、この方の仕事はなんなんだと…。
実際は大して担当領域は変わらないんですけどね。
売却前提で組織を切り離したり、改変したりするのはよくありますね。
本人も自分の正確な役職は早口言葉になってしまいますし、取引先様も毎年のようコロコロ役職が変わるので、覚えるのが大変だろうと拝察します。本当に申し訳ないというか。
それと、社内(社内分社含め)が変わるので、封筒も全部作り直し、契約書も取引先と覚書を交わさねばなりません。
これがまためんどくさい…。
■2 新入社員の初仕事は、綱領・信条・七精神・社歌の暗記
これを書くとばれますが、当社は毎日始業時間きっかりに朝礼があります。派遣社員さんも参加です。
そこで毎日当番が決まっており、綱領・信条・七精神を唱和します。これは創業者が残したもので、ビジネスの本質的な要素を表現しており、内容の妥当性はあると思います。経営指針の軸としては、時代を超えて通用するものと思います。
さて、新入社員研修では、これを暗記するところから始まります。特に、七精神は「私たちが遵奉すべき精神」ということですが、7つもあるうえ、順番が固定されているので間違えたらやり直し。きちんと言えるまで帰れません。
それでも1ヵ月もしたら、手元のメモも見ないですらすら言えるようになります。私も退職して5年くらいになりますが、今でもすらすら言えます。
さらに社歌。豪華です。作詞・森雪乃丞/作曲・久石譲。宮崎アニメかと思いました。お金かかってますね。練習用に、社内でDVDが配布されました。1週間ほどかけて各職場で練習し、社名変更当日からは新社歌を唱和することになりました。
赤字だなんだと大騒ぎになっていますが、社内の意識形成に関する投資は惜しまないんだなぁと思った次第です。
…続きはまた今度。

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