No.3 -「学校行きなさい!」という前に-「引きこもり」にすらなれなかった僕。病んで7年治療初めて7年。いじめ、貧困、差別、母子家庭、心の病・・・。

前話: No.2 -貧乏人は危険人物?-「引きこもり」にすらなれなかった僕。病んで7年治療初めて7年。いじめ、貧困、差別、母子家庭、心の病・・・。それでも僕は諦めない。

9月1日は日本の若者の自殺がもっとも多くなる日だ。

僕も十代の頃、夏休みの終盤は絶望的な気持ちになったものだ。

ただでさえ長いこと休んで動き出すにはエネルギーが必要となるのにいじめという最悪な状況が待っているところに行くとなれば文字通り「死んだほうがまし」となってしまうのだろう。


学校。

「勉強かったるい」

我慢は必要。学校行ったほうがいいね。

「めんどくさい。いく意味ない。」

まぁ、とりあえず行ってみたら案外楽しいかも。部活はどう?まぁ今日のところは行ってごらん。

「いじめられている」

うん。学校、行かなくていい。

そう、そこまでしていく必要などない。


親は・・・。ハッキリいって馬鹿じゃねぇのってぐらい鈍い。不感症。


学校に行きたがらない子に対して多くの親のとる態度はアホみたいなハッパをかけて無理やりその子を送り出すってかんじじゃないのかな。

もうそういう人は頭の中で、


学校に行きたくない = サボり、甘え、お前が弱いから


みたいな単純思考ができあがってるんだろうね。

そのくせその子がとても悲しいことに亡くなってしまったら。


学校なにやってんだ!!損害賠償!!


みたいなこと言い出す。ふざけんな、あんたも一緒になって死においやったんだよ。


いじめられてる子はその子なりに必ず、絶対にサインを出してる。

それは暗い顔をしながら朝家を出ていくことかもしれない。

おなかが痛いといって今日は学校を休ませてほしいということかもしれない。

声のトーンが低くなってることかもしれない。

自分の持ち物が無くなっていることかもしれない。

お小遣いを求める頻度が多くなることかもしれない。

最近めっきり笑わなくなったことかもしれない。


なにであれ「助けて!」「気付いて!」ってもう必死になってサインをだしてる。

そこまで苦しんだ末に「学校行きたくない」とその子は表現しているのかもしれない。

それにもかかわらず親は更に追い込む。

「学校に行きなさい」と。


でも本当にいじめられてる子は自分から「いじめられている」とは言わない。言えない。

まず強烈に恥ずかしい、情けないって気持ちがある。

それと親を悲しませたくないという気持ちもある。いじめられる子は人の気持ちを汲むことのできる優しい子が多いから。


もし「いじめられている」と言うとしてらそれは相当な覚悟をもっていっている。

なぜならもしそこで心無い対応をとられればもう後がないから。


子供が学校に行きなくないってなったらヒステリー起こして、

「どうしていかないの!」

とか言い出す。そんなんで「いじめられてる」なんて言えるわけがないんだよ。


「学校に行きたくない」ことが問題なんじゃなくて、何故そう言わざる負えないところまでその子が追いつめられているのか、その原因をその子のペースでゆっくりと聞いた上で、その原因に対して対処する。

その原因に目を向けずしてその子を責めたてるのなんか本当に最悪の対応だってことに気付いた方がいい。


僕は中学校の時いじめられてなんでそんな中でも学校に行ってしまったんだろうといまでも後悔することがある。

勉強なんてやろうと思えば二十歳過ぎてからでも取り戻せる。実際僕は働きながら通信制の大学で今116単位を取得済み、卒業まであと8単位。成績も2科目B、他全科目A。(成績の良い順にABCDEFまである、自慢じゃなくて後から挽回可能ってこと。)

でもね、いじめで負った心の傷10年以上たった今も苦しんでいる。一つの仕事が長期間、どうしてもできずに苦しんでいるよ。これはまだ取り戻せない。ひょっとしたら一生かかっても・・・。


僕はあの時全ての大人たちに見殺しにされたけど、いま辛い状況にある子にはもう絶対同じ轍を踏んでほしくない。


僕はあの時毎日必死になってサインを送りながら誰か一人でもいい、こういって欲しかった。


「学校、行かなくていいんだよ。」


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