クズなお父さんが赤の他人に変身した話。

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この話はお父さんの愚痴しかない。高校2年生の前向きじゃない話です。


私はお父さんが大好きだった。

私は4人家族でお父さんとお母さんと弟で楽しく仲良く暮らしていた。

でもお母さんは弟が大好きで、弟もお母さんが大好きでおばあちゃんもおじいちゃんも弟が大好きで、私はそっちのけだった。

強がりだったからさみしいなんて一言も言わなかったけど。
でも我慢できなくて弟に当たってた。

お父さんは仕事で帰ってくるのもいつも遅い。
わがままだしバカだし子供みたいだった。
でも、みんなで弟を可愛がったらかわいそう。と言っていつも私のことを可愛がってくれた。

少し重いけど、メアドにもケータイの番号も車のナンバーも私の誕生日が入ってる。
でもそれだけ可愛がられてた。
大好きだった。

小学6年生の夏休み、お父さんがお風呂に入っているとお父さんのケータイにメールが来た。

目に入った名前は「スマイル」
だれ?

気になって開いた。
(好奇心旺盛だったんです)
内容は「今日の夕飯何がいい?♥︎」

…は?

スマイルってお母さん?
家にいるんだからメールでじゃなくて直接聞けばいいのに…。
あぁ。直接言ったら♥︎なんて付けられないか。そっか。

ばかです。

しばらく経って運動会当日の朝。
またスマイルさんから
「AとBの運動会行ってきまーす‼︎」
Aは女の子の名前。
Bは男の子の名前だった。
…だれ?
なんか小6でバカな私もスマイルがお母さんじゃないことはわかった。

でも疑問が一つ。
女の子の名前は知らない見たこともない漢字だったから読めなかったけど女の子ってわかる名前だった。
男の子の名前は…私の弟と同じ漢字。

名前間違えないようにしたのかな…
お父さんわはしのこと大好きだから私と同じ名前にはしなかったのかな?

いろいろ考えたけど、でも私がこれを今誰かに言ったら確実にお母さんとお父さんは別れる。それは嫌だ。

忘れよう。

これが私なりの判断だった。

中学一年生になり、入学式に弟抜きで三人で写真を撮る。

きっともう大丈夫だろう。

お母さんもお父さんも仲良いんだもん。

でもお父さんは私が学校に慣れてきた頃から帰りが遅くなった。

きっと仕事が忙しいんだ。
きっとそうだ。
毎朝「おはよう」と「行ってきます」それだけしか会話しなかった。
というか仕事で疲れてるお父さんをたくさん寝かせたかったから、あんまり話しかけられなかった。

3学期に入ってしばらくした1月の後半。
夜中の2時にお母さんに起こされてリビングに呼ばれた。
弟も起こされてきた。

なんか空気が冷たかった。

「パパとママ。離婚しようと思うんだけど。」

あぁ。ついにこの時が来たんだ。
お父さんが別れたいって言ったんだ。

理由も何もかもわかった。
離婚して欲しくなかったから言わないでいたのに隠したのに自分で言いやがった。って思った。
2時に起こされたのもあって
「なんで今言うの?そんなの知らないよ。寝る。」と言い部屋戻る。
本当は辛かった。すっごく。
だけど泣いてるところを見られたくなくて急いで部屋に戻って布団の中で号泣する。


弟は小学三年生の脳みそを振り絞って『離婚』を理解して泣きじゃくる。

そのあと何日も何日も会議。
お父さんの枕の下に離婚届が入ってて本当に離婚するんだって実感した。

ある日、お母さんが泣き出した。
「お母さんは、一生懸命やってるつもりだったんだけどだめだったのかな…何かいけないことしたのかな…」

お母さんも仕事をしていて忙しかった。でもやることはしっかりやってた。

どうやらお父さんは、悪者になりたくなくて、
「こんな汚い家に住んでいられない‼︎食器の洗い残しだって夜中に俺が一人で洗ってるんだぞ‼︎(そんなこと一回もないです)こないだ離婚したばかりの仕事仲間の女の人と一緒に住む。」

とのこと。

ふざけんな。

初めてお父さんが嫌いだと思った。

だから私は、
「この家に居たくない人に居てもらいたくない。けど、生きて行くためのお金は必要だからそれは払って」
と言った。

本当は嫌だ。
でもプライドが許さない。

今思うと泣いて嫌だって言えばなかったことになったのかもしれない、、、

弟が「別居はいいけど離婚は嫌だ」と泣きじゃくるから、別居になった。

4月。お父さんは毎月私と弟に一定の金額を払うとお母さんと約束して女の人のところへ行った。

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