結婚相談所をスタートさせて、初めて大泣きした夜

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結婚相談所をスタートさせた2010年当時は、大阪にいた。

大阪というと、地方都市というイメージをされやすい。しかし私がいたところは、瓦屋根の家が集まる古びた田舎の町だった。高齢者が大半を占め、とても静かだった。交通は不便で、一番近い電車の駅でも、徒歩30分はかかった。

そんなところにお客様が来てくれるはずもない。だから、大阪駅や京都駅などの大きな駅まで行き、近くで落ち着いて話が出来る場所を探さなければならなかった。

読者の心の声
そんなに不便なら引っ越せばいいじゃないか

と思われるかもしれない。当時はまだまだ駆け出しで、都会に住めるほど贅沢は出来なかったのだ。

まさか1年後に東京23区に進出しているとは夢にも思っていなかった。

面談場所は徹底的に調査をした。席と席の間はちゃんと離れているか、店員のマナーは大丈夫か、衛生状態は大丈夫か。

特に大事なのが分煙だ。タバコのにおいがたちこめている場所で面談をするだけで、入会の成約率が下がる。

お客様
こんな煙草臭いところに連れてくるなんて気が利かない人ね


なんて思われてしまうからだ。実際に、私はそれで成約を逃したこともある。面談の場所をどこにするのかということは、死活問題となる。

飲み物は美味しくなくて良い。面談の間全部を飲み干す人は全体の3割しかいない。7割は口をつける程度だからだ。すごくまずかったらダメだけれども、味は成約率に影響はない。店舗と成約率をノートに記録をして見出した結果わかった。


ところで、事務所代のみならず、往復の交通費は、1,500円程度、飲み物代も1,000円程度かかる。集客には成功していたが、入会料が振り込まれるまでにタイムラグがある。だから出費がすごいことになり、目に見えて運転資金が減っていった。

集客は得意だけれども、金勘定が超テキトーな私の弱点がモロに経営を圧迫していった。


さらに誤算がもう一つあった。集客をしたお客様のお見合いが成立しないのである。

大西 明美
AさんとBさんは相性が良さそう


と思って、双方に連絡をする。しかしどちらか一方が断るとお見合いは成立しない。すなわち紹介料金は入ってこない。相談所を初めて3ヶ月をすぎる頃には、

大西 明美
このまま誰も結婚しなかったらどうしよう


と不安でいっぱいになっていた。


8月10日に出版が決まりました「となりの婚活女子は、今日も迷走中」(大西明美著、かんき出版)

Amazonでのページも出来まして、いよいよ船出ですm(_ _)mm(_ _)m

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