銀座で見た夢

1 / 4 ページ


 

まだ僕が20代前半だった頃のお話です。

 

 

当時、”夜関係”の会社をいくつも経営している

社長のカバン持ちをしていました。

 

 

さすがに違法な仕事ではありませんでしたが

人様に胸はって言える仕事内容だったのか?

と言われたら黙ってしまう超グレーゾーンな仕事をメインにしていた

社長さんでした。

 

 

人生の「生き死にの瀬戸際」にいる人達と接する時間が

長かった僕のストレスはいつも極限に達していました。

 

 

そんな僕の雰囲気を感じとる度、

社長は風俗やキャバクラなどによく連れていってくれました。

 

 

とある日。

 

会社に僕と社長だけが残って、

1つの面倒臭い取引を解決しました。

まあ…ものすごいめんどくさい仕事でした。

さすがの社長も精神的にまいったのか、

今日は僕を帰さない!と甘えて?きました。

 

 

 

ハゲ社長

「今日は風俗なんて行かないぞ!!

今日は…

今日は…

そうだな。

久しぶりに銀座行ってみるか…」

 

 

((((;゚Д゚))))

 

  

なんと…。

当時まだ小僧だった僕は、「夜の銀座」

という響きだけで縮こまってしまいました。

  

 

社長に連れられ向かった夜の銀座には

当たり前のように着物を着ながら歩いている姉ちゃん達が、

道にうようよ居ました。

 

(・_・)

 

 

社長は行きつけがあるから、と路地へと入っていきます。

そして一軒のお店に。

扉には小さい文字で、そしてまるで”威嚇”するように

【会員制】

と書いてありました。

 

 

ママ

「いやだ社長さん、3日ぶり。

さあ、奥の御席をお取りしていますよ」

 

 

仕事の出来そうな

キツネ顔のママさんが嬉しそうに案内してくれました。

 

 

(てか3日前に来てるんじゃん。

何が久しぶりだハゲ!)

 

 

 

そんな感じで僕も案内された席に座りました。

 

 

店内はとても質素なのに、なぜか高級感が漂っています。

席に着いたママさん、

他の姉ちゃん達もキャバクラとはなんというか”質”が違いました。

 

 

と周りを見渡すと・・・

 

ザ・金もち!って感じのお客ばかり。

ボロボロのジーンズにTシャツとワークブーツ

みたいなのは僕だけだったので、

かなり恥ずかしかったです。

 

 

ハゲ社長

ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。

著者の坂口 隆さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。