女友達は、自分のパートナー以上のスペックの男性は決して紹介をしない
婚活を最初に始める時、ほとんどの人が考えるのは、「どこで婚活を始めるのか」ということである。結婚相談所を使うのか、インターネット婚活をするのか。それとも2013年頃から急速に人気が高まったSNSの出会い系アプリを使うのか。お見合いパーティに行っていきなり出会うのか。
しかし、本当は「どこで」よりも考えなければいけないことがある。それは、「どのぐらいの頻度で」出会うのかということだ。ここで、注意をしなければいけないのは、「どういう人と出会うのか」ということは後で考えるということだ。何故かと言うと、どういう人という条件は、出会っていくうちにほとんどの人が変わる。
だから、まずたくさんの人にどうやって出会うのかを考え、それらの出会いの中で、自分が結婚で譲れない条件を発見するのが一番効率的な婚活方法なのだ。
私の場合は、再び独身となった2008年7月からひよこさんと出会う2009年9月までの1年ちょっとが婚活期間となる。この間に出会った男性の数は11名だ。そのうちの3名と2ヶ月から3ヶ月お付き合いをしているので、実質の婚活は6ヶ月ぐらいだ。
6ヶ月で11名にあっているので、一ヶ月に2人ぐらいのペースで会っていた計算になる。正直、これぐらいのペースが一番婚活疲れをしない。
会って断ったり断られたりした後、次の週はリフレッシュする。元気になってまた次の週に出会う。私にとって、自分を追い込みそうになったら休み、だらけそうになったら会うというちょうどよいペースだった。
出会い方は2通りだ。1つは、男性から直接声をかけられること。特に、私の場合はSNSやブログで書いたものを読んだ男性からのアプローチが多かった。自分のことを開示するということは、それだけで出会いの機会を作る。最終的には、この出会い方で結婚をした。
もう1つは、友達の紹介。私は初めての友達の紹介で友達を失ってしまった。その痛い教訓を元にして、友達の紹介を受ける時のルールを自分で作った。
1. 友達の紹介はどんなに悪条件でも受ける
2. 相手が断わるまで、自分は断らない。
どちらも、友達のメンツをつぶさないようにするため、「贅沢なやつだ」と思われないようにするためだ。
と思われるかもしれない。
でも、現実問題そんなことは起こらないだろうと私は踏んだ。
まず、バツイチで会社経営をしていて言いたいことをハッキリ言うような女をそんな簡単に男性は好きにならない。
結婚前の26歳の時ならば、自分で言うのもなんだけれども、愛想が良くすこしおとなしい可愛らしい女性だった。ところが4年半の年月で、自分で事業をする楽しみを覚え、気も強くなり、30歳も超えて可愛い感じではなく、いかつい大阪のおばちゃん化してしまった。ダイエットしたとは言え、26歳当時より5キロは増えたまんまだし。
案の定、私が断らなくても、男性のほうから断ってきた。可愛げのない仕事が大好きな気の強いバツイチ30女とは無理!というのがおおかたの男性の意見だった。
しかし、あるひとつの疑問がわいた。
私に男性を紹介してくれる友人は、しっかりとした職場で務めるOLさんたちだった。だとすれば、職場にも独身の同僚がいるはずだ。
しかし、彼女が紹介してくれるのは、職場の会社員ではない。同じ職場は職場でも、派遣社員、契約社員、中にはハローワーク通いの人たちもいた。
私は、自分が仕事で稼ぐ自信があったので、男性の年収は全く問わなかった。
男性が稼がないことに不安がないと言えばそれは嘘になる。
しかし、男性に稼ぎがないよりも、自分がやりたい仕事ややりたいことができなくなる不自由のほうが嫌だった。やりたいことが出来ないぐらいならば無職の男性と結婚して、家のことをやってもらうのでもいいかと思っていた。
だから、
と宣言をしていた。
中には本当に無職でハゲでデブを紹介されたこともあった。全部揃っている人を紹介してくれと言った覚えはないのに。
それにしてもちゃんとしたお勤めをしている友人たちが、職業が不安定な人しか私に紹介しないことに不自然を感じていた。
ある時、勇気を出して、友人に質問をした。
…結局核心に触れられないままその場は終わった。
しかし、まもなく友人は、職場の人との結婚が決まり、私は結婚式の2次会に出席した。
職場結婚のため、彼女の職場の同僚達がたくさん参加をしていた。しかも理系のため男性が圧倒的に多い。
と心を弾ませた。
と、色々思い巡らせながら、パーティは進んだ。
突然アナウンスが流れた。
んんん?なになになに?独身者の公開処刑かっ。
次々と名前が呼ばれる。
みんな恥ずかしそうに、モジモジしながらリボンを手に持っている。
そして、私の名前が呼ばれた。
ということで、リボンを持つ。
見事に私のリボンはハズレだった。
ただ、独身だと公開処刑されて終わった。ガックシ。
トボトボ帰っていたら、同世代風の男性に声をかけられた。
話に聞くところによると、私の友達が、
と自慢していたらしい。そして私のSNSの日記なども見せていたのだという。
なになに?いったいどういうこと?!!!
そんなこんなで頭が混乱しているところに、新郎が現れた。
と新郎に話をした時、衝撃的なことを知った。
さきほど、私を紹介してほしいと言った独身男性は、新郎の上司だったことが判明したのだ。しかも、年齢は殆ど変わらないけれども、明らかに新郎よりも仕事も出来て、出世も早そうな雰囲気だった。
これですべての点と点が結びついた。
彼女は、友達(私です)が自分で会社をやって頑張っていることを自慢して日記を職場の人になんらかの機会があって見せた。そこに、自分の彼氏よりも仕事が出来る男性が「この子を紹介しろ」と言ってきた。
しかし、友人は紹介をしなかった。自分の彼氏よりもスペックが上になるからだ。それが気に入らなかったのだっ!!!
結婚相談所を始めてから、女性が、自分のパートナーよりも高スペックの男性を友達に紹介をしないのは常識レベルの話であることを知った。女は自分のパートナーのスペックでも見えないところで競い合っているのだ。
だから、もし少しでもスペックの高い人と結婚したいという野心があるならば、友達の紹介だけを当てにする婚活はしてはいけない。友達のパートナーのスペック以下の男性しか紹介されないからだ。
でも、個人的にはやっぱりスペックにこだわるのは非常に馬鹿らしいことのように思う。株と同じでいつ会社が倒産するか、リストラされるか、それとも人間関係や仕事に追い詰められて病気になって倒れるかわからないからである。
むしろ、ハゲたり太ったり無職になったとしてもこの人を愛せるか、この人を支えられるのかということを考えて男性を選んだほうが、どんな困難でも2人で支えあって乗り越えられる結婚生活になる。
まあ、私は仕事がバリバリできる男性を支えるより、自分が自由に仕事が出来る方がいい。もしかしたら、友達は私のそういう気持ちを理解したからこそ、高スペックの職場の男性を敢えて紹介しなかったのかもしれない、と今でも思いたい!!女子の友情は永遠に不滅(とまではやっぱり思えないのであった。)
現在、プレジデント社で連載をしております。デキる男と結婚するために必要なことを書いております。私が現場で経験したことを凝縮して連載しておりますので、よかったらどうぞっ!
http://woman.president.jp/articles/-/735
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