第八十九章 味噌とクソの違い

第八十九章

「味噌とクソの違い」

  私は英語や数学を真剣に勉強しているけれど、それは生徒指導に必要だし面白いから。好きだから。でも、だからと言って英語や数学に興味を持たない人を軽蔑したりしない。

  したがって、英語や数学ができない人をバカにしない。それが、多くの生徒の支持を集める理由だと思う。英検1級や京大二次で数学7割正解と公表していると、

「こんな質問したらバカにされるかも」

 とビビる子がいる。でも、しばらくすると

「あれ?この先生はどんな質問にも笑顔で答えるゾ!」

 と安心し始める。これは、どういうことかと言うと、学校には虚勢を張る教師が多いという意味だ。生徒の話を聞くと、受験的には覚える価値のない準公式を板書して悦に入っている教師が多いらしい。

  賢い生徒は、

「学校の先生がワケの分からない解き方をしていたけど、これではダメ?」

 と尋ねてくることがある。生徒の解き方の方が上手で当たり前のことが多い。その教師はワケが分からないことを指導して、

「どうだ!ついてこれないだろう」

 と言いたいらしい。馬鹿げている。皆さんも覚えがあると思う。三重県でも、高校入試では

7割正解なら「川越高校」、8割正解なら「桑名高校」、9割正解なら「四日市高校」

 という目安がある。ところが、私立高校の「暁6年制」の入試問題は必要以上に難しく、6割で合格、7割で準特待生、8割できたらスカウトが来ると言われている。なぜ、私立の問題は難しいかというと

「私の学校はこんなにレベルが高いんですよぉ!」

 とアピールしているわけだ。大学入試も事情は同じで、旧帝の問題は王道と言えるものが多いが、私立の問題は重箱の隅をつついたような下らない問題が多い。

 なんで、こんな下らない問題が出るかというと世間には下らないことを知っているクイズ王のような人を尊敬する気風があるからだ。天才科学者とクイズ王では、味噌とクソくらい人類に対する貢献度が違うのだが、世間で正当に評価する人は少ない。

  私も一部の人に蛇蝎のように嫌われていることを知っている。その一部の人とは、書くのも時間とエネルギーの浪費でイヤなのだが

「模試も公表しろ」。(そんなの捨てた。意味のないデータだもんね)

「正解率9割以上か?」(京大入試で、9割なんて人は存在しない)

「偏差値はいくつだ?」(偏差値に普遍性はない)

「学力を公表せよ」(成績開示や資格は公表済)

 要するに、無知で礼儀を知らない悪意の質問。こんなものには礼儀正しく親切に答える義務はない。すべて無視している。私は親切・丁寧だけど、それは基本的なマナーやエチケットを守れる人限定。

 常識も礼儀もマナーも身についていない人の相手をするほど暇ではない。

  いつもスルーするから、非常識で無知な方には嫌われている。でも、モンスターに好かれる気はないから。

  多くの塾や予備校では、マニュアルどおりの授業をする。だから、録画して衛星回線で日本中に配信するシステムができる。ネットで動画配信もできる。その代わり、質問は出来ない。一方的。

  でも、私は違う。

「今日はどんな質問が出るのだろう?」

 と、とてもエキサイティングなのだ。どんな質問が出ても大丈夫なように、勉強が欠かせない。精神的な病の方の相手をしている暇は本当にないのだ。同じ時間なら、才能を育てることに使いたい。病気の治療は誰かに任せる。

 

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