サブリミナルテープの恐ろしさ(その2)

前話: サブリミナルテープの恐ろしさ(その1)

「サブリミナルテープの恐ろしさ」は、今でも関心の大きさがうかがえる。


私がこのテープを届けてもらった郵便配達員が、こう言った。


「失礼ですが、これは一体なんですか?今週、100個をこの地区に配達しました。こんなに同じものを配達するのは、初めてなので。」


今思えば、恐ろしいことだ。


その頃は、自己啓発のセミナーが大流行だった。


私は、それまで「うつ病」にかかったことがなかった。


虎の門病院で、精神科医から言われた。


「人間には、2種類ある。どんな劣悪な状況でも『眠れる人間』と『眠れない人間』がいる。あなたは、眠れない人間だ。ただそれだけです。」


サブリミナルテープは、今では使用書に「精神疾患のある方は、ご遠慮ください。」と書いてある。


自己啓発の本で、CDが付いているものも、この種類に属する。


「速聴」のCDが市販されている。2倍速、3倍速、4倍速という速度でメッセージが録音されている。


その速度をあげれば上げるほど、頭の回転が異常に早くなり、実際にその日は、仕事が早く進む。


しかしながら、本来の頭の回転速度でないために、夕方当たりから、頭が疲れてくる。そして、私は例外なく、高いびきで寝る。妻に言わせれば、「豚のようないびき」ということだ。


頭がフル回転しているので、疲れるのが当たり前だ。そのしわ寄せが、「うつ病」となってやってくる。


脳が緊張した状態で、元の冷静な状態に戻らなくなる時がある。それが、「うつ病」状態にすでになっていることになる。


ここで、あなたに注意してもらいたい。


サブリミナルテープも、速聴も、使う側の理由がある。


それは、「楽してモチベーションをあげたい」と思っているからだ。


私が、15年間の闘病生活でわかったことは、モチベーションを上げて維持するには、「運動」が一番であることだ。


学校生活では、体育の時間があり、基礎体力が付く。


しかしながら、運動をしなくなる社会人には、簡単な方法で「やる気」を出したいと思う。それは、「忙しいから」と「ずぼら」だから。


運動をし続けると、体力が付き、積極的な態度になる。そして、なんだか毎日「外へ出たくなる」のである。


お分かりだろうか?


心が健康だと、家の中にいたくないのだ。外に出て思いっ切り何かをしたくなるのだ。それが、本来の健康な状態だ。


サブリミナルテープも速聴CDも、病気にならない人がいるのは事実であり、また、結果として、試験に受かったというように効果もある。


しかしながら、私のように「社会的弱者」になってしまう人が多いのも事実だ。


サブリミナルテープを使って「うつ病」になった人は、そのメッセージが、頭に残っているので、治療に長い期間がかかる。


ある時に、ひょいと、そのメッセージが頭によみがえる。これが、厄介なのだ。


治療が一時的に済んだとしても、また、このテープの内容を聞きたくなるのだ。


つまり、麻薬のように自分について回る。恐ろしい「後遺症」になる!


誰かとの人間関係でもなく、ある出来事でもなく、だたテープのメッセージで、脳が壊れているのだ。


あなたには、「脳が壊れる」という感じがわかるだろうか?


私は、仕事で集中力が、長く続かないのだ。


「俺は、きちがいではないだろうか?」


ちょうど、ガラス細工の脳が、こなごなに崩れた格好をイメージすれば分かりやすい。


「修復不可能」


そう思うことで、いっそう治療が長くなった。


15年をかけて、どうやってここまで回復したかを、ゆっくり話すことになる。


この経験で、「俺は、絶対に生き延びてやる、どんな方法を使っても!」という気概をもったことが大きい。


今、ようやくおちついて、あなたに話せるようになった。


「うつ病は治る」


あなたに安心のメッセージをこれから送りたい。それも「壮絶な」内容だ。


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