第百三十五章 2つのトルゥース(4)
第百三十五章
「2つのトルゥース」(4)
ここに39通の「不合格通知」と「合格通知」がある。英語の資格試験を受けていた頃の記念品だ。センター試験の10枚の受験票と、7枚の京大二次試験の受験票も記念にとってある。
私の場合、英語の資格試験は20歳で決意して、英検1級に合格する30歳までの10年間のことだ。その間に、大学を卒業し、社会人となり、結婚し、子供が生まれた。
状況が激変した。経済的に苦境に陥ったり、仕事が忙しくて勉強する時間がなくなったり、
「中学生を指導するのに1級は要らない」
とも思った。
“求めよ、さらば与えられん”
この“求めよ”は、そういう意味だ。1回や2回試験に落ちたから諦めましたでは、求めたことにならない。こんなことは、私が書くまでもないことだ。腕の良い料理人であれ、数学の権威であれ、私など足元にも及ばない時間とエネルギーをかけてその道を極める努力をされている。
エネルギー保存の法則をご存知だと思う。臨界点までエネルギーを注ぎ続けたらドアが開くのは真理である。これは、信念であり、サイエンスの真理でもある。信じるに足る。
できるだけ多くの人に夢を実現してもらいたいものだ。私など文才もないし、小さな行為のために説得力は身近な生徒の子だけしか無理。でも、聖書もあれば、ナポレオン・ヒルの成功哲学もある。
希望はある。
学歴がないなら、「-賞」なんて山ほどある。オーディションもある。遅すぎることなどない。私は50代で高校生と一緒に京大を7回受けました。何の賞もないなら、ブログや動画で発表して直接読者や視聴者に訴えればいい。
信長や竜馬の時代に学校はなかった。アメリカにはクラブ活動の制度などなかった。成績上位の子は、受験科目以外は捨てて内職をする子が多い。
あなたを取り囲んでいる制度、常識を疑うべき。そんな評価はどうでもいい。馬鹿げたアイディアでかまわない。勇気を持ってチャレンジしてください。信念の力が分かるはずです。
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