24歳の田舎育ちの芋娘がたった3年で300人以上の生徒が通うお菓子教室を作った物語~20歳から21歳~

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ちょうど仕事にも慣れてきた頃、シェフに呼び出された


「あ、藤六。来週から異動な!」

「え!そうなんですか。場所は、、、」


「三重」



ショックだった

ようやく仕事も楽しくなってきた頃だったのに

ついで言うと彼氏も出来たばっかりだったのに


なんで三重!!ここから8時間もかかる山奥のリゾートホテルに異動なんて

聞いてないよ〜〜!!



「ということで、遠距離恋愛になります」



その頃の彼氏、今の旦那にサラっとそう伝え

寂しい〜〜!!と落ち込む彼を尻目に

仕事だから仕方ないと割り切って、またまた一人で見知らぬ土地へ旅立つのです






8時間かけて到着した先はリゾートホテルらしく

人里離れた自然豊かな場所にありました


ホテルは山頂にあり

会社が用意したのは山のふもとのマンション


目の前には廃墟の病院


マンションの住人もほぼいない、こわい


通勤用のママチャリを渡され、毎日1時間くらいかけて

山登り出勤です






山登りした先に待ち受けてたのは

今までとは真逆の世界でした



新しい上司はシェフとは全然違う人で

有塩バターを無塩バターと偽ってお菓子を作ったり

仕事を放棄して、お客さん用の温泉に入りに行ったり

自身の奥さんや子供を馬鹿にしたり


正直言って、こんな人の下で働くのが嫌で嫌で仕方ありませんでした



他のスタッフも意識が低いのか、みんな目が死んでいます

たった数週間前までいた厨房メンバーとは大違い


とりあえず仕事をこなしている、ただそれだけ



世界一のシェフが考えた特別なケーキも

指定の材料ではなく、安い材料を使って、同じ値段で売っている

なんだったらバターは偽っている


そして、それを作っているのは私、、、


大好きなシェフを裏切っている

お客さんに嘘をついている


そう思うと心が苦しくて苦しくて



なんのために私はパティシエになったの



毎日、自分のやっていることに対して罪悪感が募るばかりでした




早くあっちに帰りたい

もう、ここで働くのは嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ



そう思ってるのが伝わったのか、私は上司からイジメられるようになりました



ボールや泡立て器を投げつけられたり


お客さんの見えるところで怒鳴りつけられたり


足を蹴られたり



「藤六はあかん。あいつはあかん」



聞こえるようにみんなに話します



「すいませんでした」


謝っても無視するか、クスクス笑います



すると上司だけでなく、先輩も人が変わりました

自分がミスした発注書でも



「これ藤六が発注したやつです」



やってもないことを平気で上司に言うようになりました。




もう、どこに行っても笑われるか無視されるか

私の居場所はなくなりました。

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