新卒で証券会社に入社して1年間で100件以上の新規開拓を達成し、3億円の資金を導入した話(11)

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初めてのセミナーはもちろん大失敗。けど、不思議と惨めではなかった。

結論からいうと、セミナーは不様なものだった。

当然である。

何度でもいうが、僕は大した人間ではないのだ。

学生時代、何か人に自慢できるような経験をしたことも無ければ人の前に立って話した経験もないのだ。

大学のゼミで自分のレポートや研究を発表するくらいだ。

そんな僕が、50人以上の社会人(まして税理士事務所に勤めている方々)に対して、税務セミナーを行ったのだ。

大成功するわけがない。


・・・ただ、不思議と惨めではなかった。

みんな、とても暖かかったのだ。

僕のつたないしゃべりを、みんな、真剣に聞いてくれたのだ。

僕が会社から持ってきた証券税制のパンフレットをみんなに配って、それを大きな声で前を向いて読み上げているだけのつまらないセミナーだ。

税務に関わる人間ならば、その証券税制のパンフレットを自分で読めば5分で理解できるような内容だっただろう。

どう考えても退屈だったに違いない。


ただ、僕は一生懸命やった。

それが功を奏したのか、みんな温かい拍手をくれたのだ。

22,23歳の自分の子供位の人間が一生懸命緊張しながらセミナーをしている様子は、単純に応援したくなっただけなのかもしれない。

セミナー後、色んな質問をみんなは僕に投げかけてくれたが、全然答えられなかったのを今でも覚えている。

普通はこんな時は惨めで仕方ないだろうが、不思議と僕は惨めというよりも、もっと良いセミナーを次があればしたい!と思った。


代表の税理士先生も、「また、君にお願いするよ」と言ってくれた。


【もっともっと群馬の税理士先生の役に立ちたい。もっと真剣に証券税制を勉強しよう。】

心の中でそう誓った。


続く

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