【初めての海外暮らし】カナダ・ケベックへの留学で学んだ、人と関わるうえで大切にすべき3つの教訓

私は2012年から2013年にカナダのケベックという街で、10カ月ほど生活していました。

この街は、北米唯一の城塞都市としてユネスコ世界遺産に指定されていて、古きヨーロッパを思わせる街並みが残っています。街中には音楽が流れ、店の看板は凝っており、絵本の中に入り込んだ様な気分になれます。また、至るところに銅像や解説文があって、歴史を重んじている風潮があります。



カナダの公用語は英語とフランス語ですが、ケベックの学校では英語の授業以外フランス語を使用しているため、ケベックに住む人の中には英語を話せない人が少なくありません。

ケベックには私以外にドイツ・デンマーク・ポルトガル・スペイン・ノルウェー・ブラジルなどの英語圏外からの留学生が来ていました。留学序盤に2泊3日の留学生に向けたオリエンテーションがあり、私はそこで初めて彼らと顔を合わせました。


当日、私は新しい出会いがあることに期待と不安で胸が一杯でしたが、英語という言葉の壁に苛まれ、彼らと馴染むのが難しかったことを覚えています。

しかし、この出会いで言葉の重要性を知ることができ、留学生活のいいスタートを切れたと思います。


このオリエンテーション中、ブラジルとイタリアから来た2人が日本の文化に関心を持ってくれており、日本語の歌を歌ったり漫画の話をしてくれ、優しく接してくれたり、オーストリアから来た留学生が「シャイになっては駄目よ。大丈夫。あなたは交換留学生なんだから強いのよ。」と励ましてくれたりして、日本の文化に接して生きてきたことや、留学生になった自分自身に対して誇りを持てるようになりました。私は彼らとコミュニケーションを取れるようになりたいという一心で辛い気持ちを忘れ、日々勉学に励みました。


留学終盤に近づくにつれ、フランス語も理解出来るようになり、外出する回数が増えたり、友達も出来て、日本に帰国するのが億劫になるほどで、次第にケベックは私の第2の故郷となっていきました。


留学中に私は3つ、人と関わるうえで大切にすべき教訓を得ました。


1つ目は、誘われたらyesと言うことです。

ホームステイ先の家族にお出かけに誘われたら、多少疲れていても面倒でもyesと言うことで、外出先で新たな発見が必ずあるからです。


2つ目は、出来るだけ長く人と接する時間を持つことです。

留学中、私は人と接する時間をストレスに感じるようになっていました。話せないから誰とも会いたくないと思うようになっていました。しかし、コミュニケーションを取ることでしか人は分かり合えないので、それに気づいてからは人と関わる時間をなるべく取るようにしました。そうすることで、自然と言語も身についていきました。


3つ目は、部屋を綺麗に保つことです。

部屋が綺麗だと、心の中も整理された気になります。逆に、心が乱れると部屋も乱れてきます。


帰国の日、7人の留学仲間が空港まで見送りに来てくれました。
私たちは他愛もない話しておらず、本当に私は自分がゲートに向かうまでこれで留学生活が最後なのだという実感が湧きませんでした。最後の最後で私のために涙を流してくれた人がいて、私も堪えられず泣きはじめました。私が飛行機に入るまで、彼らはずっとずっと見送ってくれ、そんな彼らを見て、私は彼らと離れるのが辛くて空港の待合室でも飛行機の中でもずっと泣いていました。そして、空港で私のために泣いてくれる彼らを見て初めて、私の留学は成功したのだと思いました。




留学は自分の視野を広げ、世界の現実と自分を結びつけてくれるきっかけとなります。私は留学を勧めてくれた学校の先生や親、ロータリーの方々に感謝し続けたいです。


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