初めての東京での1人暮らしで気が付いた、住む環境が変われば自身の価値観が大きく変わるということ。

22歳の夏に東京の会社に就職するまで、ずっと関西で実家暮らしをしていた。


それまでは、新幹線の駅はあっても周りには何もないような地域で暮らしていたので、新宿、池袋などの名前はわかっても、それらが東京のどこにあるのかはわからなかった。


そんな私が初めての東京暮らしに選んだのは渋谷。渋谷センター街の近くである。



初めての1人暮らしの地に渋谷を選んだ理由は単純で、会社が近かったから。そのおかげで、徒歩で10~15分の道のりを毎日歩いて通うことができた。


東京暮らしで想像していたような満員電車にのっての移動はほとんどどなかった。しいて言うなら、実家に帰る際に乗る電車が満員で、普段乗り慣れていない分ストレスを感じたくらい。


地元では、車で15分ほどかかる離れた場所にあるお店が渋谷では徒歩圏内にたくさんあり、飲食店ではケンタッキーや餃子の王将、スターバックスなど、その他には家電量販店やカラオケボックス、ドン・キホーテなどもあった。


一見不便なことがなさそうに見える東京での1人暮らしでの生活だが、苦労したことがあった。


1点目は、都市部で生活する上で苦労したことである。
私の地元であれば、スーパーがなくて困ることはなかったのだが、渋谷にはスーパーがほとんどないのだ。何とか1軒のスーパーを見つけることができたのだが、そのお店を見つけるまでに1ヶ月以上かかってしまった。幸い、スーパーは家から歩いて5分ほどの場所にあったのでよかったが、歩いて15分以上かかる場所であれば行かなかっただろう。スーパーに行くときは食品などを大量に購入するケースが多いので、東京のような都市圏に生活し車がない場合は徒歩圏内にスーパーがないと辛いと実感した。


2点目は、初めて1人暮らしをしたことで苦労したことである。
まず、生活用品をどれくらい用意すればよいかわからないのだ。引っ越しにあたって衣服しか準備していなかったので、布団や枕などの寝具、フライパンやボウルなどの調理器具、冷蔵庫・冷凍庫やテレビなどの家電を1から購入することとなり、予想外の出費となった。

金銭的にも時間的にも1度で全て揃えることが難しく、その度に東急ハンズの本店で購入しては大荷物を運ぶことを繰り返した。冷蔵庫は小さいものが備え付けであったことから、家電の購入を一番最後にした。もちろん、テレビもない。
実家で暮らしていた頃はテレビ番組を毎日のように見ていたのだが、テレビがない環境では見なくても案外生活できることがわかった。


そのかわりにラジオを聞くようになった。ここ数年では、PCやスマートフォンからでもラジオ番組が聞けるようになりとても便利だ。東京に引っ越す前は、必ずしも音質がよいとはいえないカーラジオで聞くくらいで、毎日のように聞くことはなかった。


しかし、いい音質で聞けるようになってからはラジオの魅力に取り憑かれて毎日聞くようになった。

初めての東京での1人暮らしで気づいたのは、住む環境が変われば自身の価値観が大きく変わるということ。ずっと実家で暮らしていたまままであれば近くにスーパーマーケットがあるのが当たり前だったし、テレビを見ずにラジオ番組を聞くこともなかっただろう。


初めての1人暮らしを東京で過ごしたのは苦労も多かったが、この経験はきっとどこかで役に立つだろうと思っている。

著者の瀧澤 和也さんに人生相談を申込む

著者の瀧澤 和也さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。