全くモテない19歳の女の子がいきなりオーストラリアに行ってそのまま永住し、イケメンと国際結婚して、ライフコーチになった話。第六回 イケメンパキスタン人

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丁度いい機会だった。


私はイタリア人とこのセクハラ親父から離れるために電話番号を買え、車を買い替え、大好きだったアパートから引っ越すことに決めた。もう何があってもイタリア人に振り回されない。そう心に決めたのである。


ところでイギリス人男性の事なのだが、、、彼はロンドンで仕事をするようになり、そこからワークホリックになり連絡がだんだん来なくなってしまったのである。




彼の友達から連絡をもらい、彼は働きすぎて病気になったと聞いた。


心配した私は新しい職場に移る前にロンドンへ行くことに決めた。ロンドンにいきなり言ってびっくりさしてあげよう。


イギリス人彼にメールする。


「友達から病気になったと聞いたから心配で心配で。一度ロンドンに行くね」


すると彼から連絡が。



English
だいぶ良くなったけど働きすぎてストレスたまってしまってPCが使えなくなってしまったんだ。ごめんね、連絡できなくて。恥ずかしくて合わす顔もないし、仕事も休んでいたから休みも取れないから来ないほうがいい。



せっかく高いチケット買ってこんなメッセージが来るとはまさか思ってもみなかった




もうチケットは返金不可能。


ロンドンである。一人で楽しもう。そう心に決め飛行機に乗り込む私であった。


ロンドンにつきホテルまで地下鉄を使う。


駅から降りた瞬間


パスポートがない!


そしてお財布もない。


どうしようもなく、駅員さんに連絡すると警察まで連れていってくれた。


警察によると私はオーストラリア永住権保持者で日本国籍保持者なのでどちらの領事館に電話しても助けてもらえるそうな。


警察は一応ホテルに電話して事情を話す。すると、


「今日は遅いしオーストラリアからの長旅でお疲れでしょうから事情が事情ですのでとりあえずうちのホテルで一泊してください。」


そして警察も


「タクシー代は警察が持つからとりあえずホテルへ」


となんとも優しいオファーが。


とりあえず明日領事館に連絡して一時的にパスポートを発行してもらおう。そう思って警察でタクシーを待っていると、ホテルから警察に電話がかかる。


「お財布とパスポートが今届けられました。拾ってくれた人が直接渡したいという事でホテルのロビーでお待ちです」



ロンドンと言う大都市で財布とパスポートを落として無傷のままでホテルに届けてもらえるというのはきっと宝くじ当選並みにまれだろう。



わざわざオ-ストラリアから友達が来ても時間が取れない男性もいれば金曜日の夜にわざわざ落し物を届けてくれる人もいる。


そしてこのホテルのマネージャーの温かさ


この素晴らしい人たちののお蔭で私のロンドンステイは温かい気持ちで始まったのだった。ファーをくれたのである。さて、このホテルのマネージャーであるがインド系の物凄くカッコいい男性であった。


次の日はとりあえずロンドンの観光して早めに帰ってくると彼が


イケメンパキスタン
せっかくロンドンまで来て土曜日の夜にこんなに早く寝るんですか?


確かにそうだ。が一応若い女の子である。


イケメンパキスタン
あのね、今日友達とクラブに遊びに行くんですけど良かったら一緒に来ませんか?あ、怪しいですかね。でも僕がここのマネージャーだとご存知ですし



めちゃくちゃ考えた後、こんなイケメン男性に誘われてNoと言うのもなんだし私もクラブに行くことにした。彼のシフトが終わるのを待ち、彼の友達が到着。合計4人でタクシーに乗って夜の街に繰り出すことになった。


彼らはパキスタン人で普段はクラブに行かないそうだが今日はたまたま時間があったためみんなで遊び行くことに決めたそうな。


その中の一人にとても気に入られてしまった


私としてはイケメン君が好みだったのだが話をしているとこの男と話に花が咲いてしまった。私より2歳年上で彼も一流ホテルのマネージャーだという。一流ホテルということでヒルトン君とよぼう。


イケメン君ともう一人の友達と途中逸れてしまったがヒルトン君にちゃんとホテルまで送ってもらう。


そしてヒルトン君が



ヒルトン君
もしよかったら明日観光しない?車で迎えに来るから。今日とっても楽しかったし、きっと楽しんでもらえると思う


どうせイギリス人男性から連絡はないし、ヒルトン君はかなりのジェントルマンである。


Nori
私、パキスタン料理食べたことないからパキスタン料理食べさせてくれるんだったらいいよ


そう言ってすんなりOKした。



次の日ヒルトン君とは有名なお城へ連れていってくれ、そして約束通りパキスタン料理をディナーに連れていってくれた。


彼はとても紳士的で優しく頭もよく話していてとても楽しい。


ヒルトン君とはとても打ち解けてイタリア人のこと、仕事の事、セクハラの事、イギリス人男性の事となんでも話せた。ヒルトン君も彼の家族の事から元カノの事まで色々話してくれた。



たった一日で私たちは親友になったのである。こうして彼が仕事のない時間は出来るだけ私と過ごしてくれた。


彼は私にとって10日限定の恋人のようなものだ。


もしロンドンに住むことに決めたらきっと彼と真剣にお付き合いしていただろう。



そんなある日、イギリス人男性から連絡が来る。


English
明日時間が出来たから夕飯に行こう



せっかく会える。そう思って新しいドレスも購入。


美容室まで予約して、ネイルまで完了。


もう心は有頂天。

待ち合わせの場所まで行くまでの電車で何度も何度も鏡を見ている私を見たおばあちゃんは


「大丈夫。可愛い可愛い。あんたのデートの相手はラッキーやねぇ」

彼とのデートは最高に楽しくて最高に幸せで。


が、たった3時間で帰ってしまったのである。


彼は


English
最後の日は仕事休みとって一緒に過ごせるようにする



とメールしてくれた。


ヒルトン君も「複雑な気持ちだけど、良かったね」と心から喜んでくれた。



最後の日の朝がやってきた。彼からの連絡を待ちそわそわしていると、



English
ごめん、今日ムリや


とイギリス人男性連絡が入る。

確かにいきなりやってきたとはいえ、へっぽこ給料の私が30万円の旅行費をかけてやってきて3時間だけのデート

さすがの私もこれにはビックリである。2年にわたる大恋愛。


「いつか絶対一緒になる」。。。


そう信じ続けて頑張ってきた。でも私は悟った。


「いつか」は来ない。



不思議と涙は出なかった。

こうやってロンドンに来て、いろいろ観光して、ヒルトン君という親友が出来て。いろんな意味で成長した旅だった。




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