初めてのひとり暮らし~ひでお物語~

大学に入って、 初めての一人暮らしをそれなりに堪能していた。



ひとりだからといってだらだらと過ごすのはあまり好きではない。


高校生のときに好きだったゲームなどそれこそやりたい放題で、だれからも文句言われないのだろうけど、

はまってしまうのが目に見えているので ゲーム機は買わなかった。


だから 一人の夜は暇してた


もともと、10時くらいには寝る性分だった。

たまには夜更かしもしていたけれど。。。







大学にはたくさんの各種サークルがあったけれど、 ひでお少年はどこにも所属することはなかった。



嫌というわけではなかったのだが、 生活するためにバイトをしなければという気持ちがあったから、

サークルにうつつを抜かすような気がして、扉の前まで行ったのに引き返した。



それもあって、生活はのんびりだった。





初めてのバイトは家庭教師だった。




相手は中学2年生の少年「アキラ」だった。


毎週、同じ方面の家庭教師のメンバーで集まって

車で相乗りしていくことになっていた。


で、その家庭教師のとき、勉強がおわり三人でまた乗り合いで帰ることになっており、

あとひとりを迎えにいくときだった。




ある三叉路があり、暗い夜道ということもあり、運転手の彼はいまいち道がわからなかった。

右と左でどっちの方向にいけばよいのかと交差点まであと30メートルくらいのところで会話した。


自分は左かなーとか、発言したかもしれない。

でも彼は右だと思っていた。


そんな意見の不一致が突然に起こったもんだから、彼はあわてた。


それがあまりに予想外だったのか、彼は気が動転していた、そして・・・・。




迷っている間に車はそのまままっすぐ進み続け、


その三叉路の真ん中のガードレールにぶち当たってしまった。


車の前部はへこみ、ひでお少年は後ろの座席からふっとんだ。

ただ、上り坂でスピードがゆるかったのもあり、けがもなく、体は無事だった。

車は近くの修理やさんに預けた。



運転に限らず、優柔不断はよくない、ということを肌で感じた事故なのだった。


それはこのころの大学生活の中でもいろんな場面で現れ

そしてひでお少年を苦しめ

後悔の渦へと巻き込んでいくことになっていく




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