中高年のための大学受験スケジュール

中高年のための大学受験スケジュール

    私はセンター試験を10年連続で受験し、京大二次試験を7回受けた。しかし、受験会場でオジサン、オバサン受験生を見たのは1回だけ。アメリカでは、一度社会に出て実戦を積んでから大学にもどってくる生徒が珍しくないが、日本では2016年現在、稀なケースだ。

    これから、日本も金持ちの中年が大学にもどって学びなおしたい人も増えるのではないだろうか。そういう方のために、限られた経験であるが少し役立つかもしれない情報を書かせてもらいます。

    まず、私が受験した目的は「塾講師として数学、英語の学力を生徒に示す」ことであったので、合格を目的にしたものではなかったことを書いておきたい。成績開示をして、生徒と保護者の信頼を得ることが必要だったわけだ。

 公開してある結果((「高木繁美」で検索してもらうと、ブログや塾のホームページで確認できます)を見ると、センター試験の正解率は

英語92 数学79 国語80 社会87 理科72    平均82

京大の二次試験(教育学部)の正解率は

英語77 数学70 国語43 社会42          平均58

 国語、社会、理科は上記の目的のため、無勉強で受けたのでボロボロ(笑)。現役の頃から、30年も過ぎたので、全て忘れた。中学生の受験指導をしているために、中学レベルの国語、社会、理科は解けるので素人ではないが、それでも国語、社会、理科は無勉強でもこれくらいの点数はとれるということだ。

 合否を決めるのは、配点の大きな英語と数学だと思う。私は、アメリカに住んでいたし、英検1級を持っていたので英語の対策はセンターも二次も過去問の練習だけでした。

 数学は、チェック&リピート、オリジナル、1対1、赤本を2周やり、Z会を8年、京大模試を10回受けた。

6月

 そろそろネットで受験校の「募集要項」を調べるべき時。試験日や配点はもちろん、何か変更があるかチェックしておく。私は定宿として「京都からすまホテル」を利用していた。送りバスがあり、京大受験生がたくさん泊まっているので心強い。

 一度だけ夏休み以後に予約を試みたら、満室で断られたことがある。人気のホテルは夏休み前に予約を入れるべき。

9月

 センター試験の締め切りは、10月。私は、9月に母校の四日市高校に電話して「調査書」を入手しようとしたら、「30年前のものなんてあるわけないです」とのこと。それで、「卒業証明書」と「単位を取得した証明ならできます」という調査書を受け取りました。

 もうすぐ新テストに移行するので、要らない情報ですね。でも、1つ有益な情報。つまり、私には評価のついた調査書がありません。それでも、合否はつく。調査書が合否に影響を与える可能性は低いということ。

 高校入試も同じことで、私の塾にある私立高校の入試担当者がみえたことがあるのですが「内申書なんか、合否の参考にするわけがないでしょう」とのこと。それは、そうだ。私も「東海高校で中間の順位の評価の子と、桑名高校でトップクラスの生徒の子の、どちらが上か分からない。

そんな不確かな情報で、合否を決めることこそ不公平。不公正。

1月

 センター試験。私は、三重大では不審者扱いで、入場を断られそうになりました。受験者の態度もよろしくない子が結構いた。かなり、視線が痛かったです。

現役生は予備校に得点を報告して、合格可能性などの判定をしてもらう子が多いようですが、私は関係ない。足きりは、東大だけ。京大も一部の学部で足きりがあるけれど、その他の大学では足きりはない。

もちろん、あまりにセンターが低得点だと二次とあわせて合格はできません。

 ちなみに、1回の受験で8万円くらいの予算を用意していました。三重県北部から京大までの交通費、二泊三日のホテル滞在費、受験料などです。

2月

 京大受験生の態度は、よかったです。ドアの出入りはちゃんと後ろの人に配慮する。私服の子が多かったけれど、たまに制服の子がいました。明らかに九州出身の子もいた。方言がキツイので分かりました(笑)。

 行きはホテルのバス。帰りはタクシーを利用しました。食事は、ホテルの近くのコンビニで用意しました。

3月

 合格通知はありません。今は、ネットでチェックする方式です。合格通知を成績開示とともに公開しようと思ったけれど、それはムリ。それに、「おまえが合格したら、若者が1人落ちるだろうがぁ!」といったメールも来た。こっそり受けることをお勧めします。

5月

  成績開示は、5月頃に入手できます。

 

 私は名古屋大学の教育学部出身ですが、在学中から違和感がありました。教育を語るのならば、学校を知らないで語れないと思いました。でも、日本の制度はガチガチで、一度大学を離れると戻れない。

 中高年から大学にもどろうと考えている人は、同じような思いをお持ちだと思います。実践を積んだ後で、もう一度学びなおす。理系ならともかく、文系はそういう道が望ましいと思う。

 塾講師も同じこと。自分でいろいろ経験しないで生徒になにを語れると言うのだろう。なんで四日市高校に合格していないのに、四日市高校の受験指導をできるのだろう。私は、名大卒だから生徒に京大合格の学力があることを証明しないと信用してもらえなかった。実は、それでも信用してもらえなくて、3年連続して塾生の子が京都大学に合格して、やっと信用してもらえるようになった気がする。

 

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