亀岡神社のお祭り

横須賀線のJR逗子駅を降りて京急の新逗子駅に向かう途中の右手にこんもりと森に囲まれた神社がある。

入り口はその先の逗子市役所の手前であるが、道沿いの入り口からショートカットすることも出来る。

この神社名、亀岡八幡宮と言う。決して鶴岡八幡宮でないところに注意が必要だ。

鳥居をくぐって拝殿への階段を登ると通常の神社であれば狛犬が鎮座しているはずの場所に狛亀がいる。象亀位の大きさだが中々愛嬌のある顔をしている。但し、これらは古いものではなく10年ほど前に地元の石材店により奉納されたものらしい。

そもそも亀岡八幡宮という名前も、鎌倉の鶴岡八幡宮を意識したものらしく、明治の初め頃までは単に八幡さんと呼ばれていたらしい。

境内が小高い丘状だったのが亀の甲羅の形に見えたという由来も後付けの感は免れない。


境内は広く、フリーマーケットや骨董市などが行われる他、年に一度の7月の例祭の時には大きさの違う4つの御神輿がここを起点に町中を練り歩く。

たこ焼き、チョコバナナ、フランクフルト、氷などの屋台が所狭しと並ぶ。

地元の鎮守様として親しまれており、親子三代で大きさの違う御神輿を担ぐというのも微笑ましい。

御神輿に神様を移す儀式があるのだが生の鯛を一瞬お供えしただけで直ぐに撤去。

「刺身だ。」と言う声が聞こえたので、後の宴会の肴となるのだろう。


例年11月に逗子海岸で行われる流鏑馬と同時に行われる武者行列と稚児行列の出陣式もこちらで行われている。きらびやかな衣装を着てお化粧をされた子供達の記念写真が拝殿の前で撮られるのだが、相手は小さな子供。近所の写真館の人が言葉巧みに、お道具も利用して子供達の注意を引くのも微笑みを誘う。


派手派手しさはないが町中で一息つくのに手軽な神社。

町のみんなから愛されている神社に是非足を運んでもらいたい。




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