余はいかにして、京大英作文添削者になりしか。

  京都大学の英語の入試問題はかなりユニークで、「和訳」と「英作文」のみから構成されていることが多い。たまに、異なった形式の年度があるが、受験生は、書き換えや穴埋めなどといった問題練習はあまりやらない。

  合否を分けるのは、「和訳」で差がつかない以上、「英作文」。これが最重要なのだ。英作文の合格力をつけるため、多くの生徒が頭をなやます。

  たとえば、赤本で過去問を練習する際に、赤本の模範解答を見たら自分のと全然違う。それは、当たり前のこと。他人が書いた英文だから、自分のとは違う。では、その模範役を丸暗記したら効果的かというと、それは違う。

  自分の書いた英文の、どこが減点されるのか。どこを、どう変えたらボーダーを越えられるのか。そこが、一番肝心なのだ。

  それで、とりあえず学校に行って教師にたずねる。でも、そこで、疑問が起こる。

「この先生、京大に合格できる英語力なのか?そのアドバイスとおりで大丈夫か?」

 実は、京大に合格できる英語力を持った教師は、少ない。

  それで、塾か予備校の先生にセカンドオピニオンを尋ねることとする。でも、予備校や塾の先生も大丈夫か?京大卒の教師や塾講師なんて、ほとんどいない。英検1級を持っている高校教師は半数ほどだが、塾講師はそれ以下だ。

  ここ、三重県で最大の塾というと、「エイスウ」で80教室ほどあるそうだ。でも、2016年度の京大合格者数は、17名。5教室に1名ほどの割合しか合格していない。では、有名なZ会はどうか。私は研究のため、Z会を8年間やり続けた。

  結論は、河合塾や駿台と同じということ。つまり、

「これは、こんな表現の方がいいぞ」

  というだけ。ならば、赤本や青本で自習しても変わらないではないか。そもそも、赤本と青本の模範解答も、かなり違う。当たり前だが、違う講師が書いたら、違う解答になる。

 これでは、受験生は戸惑うばかりだ。

「オレの解答をどうすればボーダーを越えるんだ。誰か答えてくれ!!」

 こういうマーケットが存在する。

 私は、アメリカから帰国した時(今も)英語はペラペラ。英検1級、通訳ガイドの国家試験にも合格したし、名古屋の河合塾学園をはじめ幾つかの予備校、塾に採用された。

 その状態で、いきなり京大を受けたら英語が6割ほどだった。それで、いろいろなスタイル(解答)で書いて8割を越える方法を研究して実現させた。

 そういう目で、Yahoo知恵袋などを見ると、デタラメな英作文の相談を

「なんじゃ、コレ?」

 みたいな理論と模範解答で答えている人がいる。レベルからみて、受験生か、ちょっと英語ができると信じているアマチュアが答えているらしい。

 そんな回答でも、質問者は納得して「ありがとうございます」だから、ビックリしてしまう。そういう人が落ちても私には関係がないので、どうでもいいのだが、タダより高いものはないと知るだろう。

  京大の英作文でボーダーを越えたいなら、医学部以外なら65%をめざすことになる。65%をめざす受験生の指導なら80%は得点できる人が指導すべきだろう。

 でも、それって、「京大医学部卒」の方か、京大医学部の現役生レベルですよ。京大医学部の定員は100名ほどだし、医者が予備校講師をする時間なんてない。現役生は、京都にしかいない。

 つまり、ここ中京地区は絶望的。ところが、Z会のような通信添削の大手も、添削者の学歴や経歴を公表しない。その理由は、分かるでしょ。予備校や塾講師も似たようなもの。

 特に、東京や大阪のような都市部以外の田舎に住んでいる生徒にとって、添削者を見つけるのは至難の業なのだ。

 ここに、ニッチなビジネスチャンスがあったので10年ほど前から準備を始めた。Z会を8年やり、京大模試とセンター試験を10回受け、京大二次を7回受けて、徹底的に研究した。

 そしたら、京医、阪医、名医に合格する人が出始めて、北海道から鹿児島まで申し込みがあった。私は、

「人間は10個以上の指摘を同時処理できない」

 と信じている。真っ赤になった答案を喜ぶ人がいるが、そんなに訂正されても見直すことはできず、身につかない。

 これ以上のことは、企業秘密です。

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