Ozoneができるまでとこれから。フェスで未来をデザインする仕事。

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これまでのストーリー




私は恐らく生きていて、恐らく死ぬ

この一瞬にも及ばないような命はどう使えば後悔しないだろうか、、

そんなことを考えては、やめ考えては、やめる、そんな風に生きてきました。


進学してからも、どうせ死んだら何もなくなる人生だと、生き急ぐように遊ぶ日々も

忘却しきれない何かがあり、どこか空虚でした。


教育という領域に出会ったのは学生時代、テニスコーチのバイトを始めたときでした。

子供たちに教えるメニューなど自由につくらせていただいてとても恵まれた環境でした。


そして、その延長線上から脳科学や心理学を学ぶ機会が増え、覚えた知識を次の週のレッスンに反映して検証することが楽しかったし、それもよって子ども達が自由に楽しんで、確かにそれぞれ個性を成長させていってる姿を見守ることが、生きがいにも思えました。これはとても重要な体験で、自分は誰かの自由を保障していたいんだと思いました。


それだけ自分は身の回りの不自由さにいつも違和感を持っていました。

例えば就活や進学。

そこは正しさらしきものが蔓延する世界でした。

正しさとは他者の幸福を目的とした大局的な考慮がなされている思考のことをいい、正しさらしきものとはそれを前提とした雰囲気のことという認識です。

思考してから社会にでるまでのアウトプットに、思考を伴わない”正しさらしきもの”が

本質的な感情や、表現を抑制している様子が目に見えていて、何かそれがとてももったいなく感じていました。


それからは、そんな自分の生き方を「自由を保障する空間デザイン」と名付け

ワークショップや、学校づくり、コンサル、リバ邸というシェアハウス、自然の中での学びの場や、Silent itというサービスなど、思いのままに自由が生まれる場を立ち上げて行きました。


教育に携わると「あるべき未来」を考えてしまいます。

人間社会で普遍性を定義するにはあまりに多様であるので

人類としての観点に辿り着きました。
そこで在るべき姿は種の存続と未来の選択肢の保障に思えました。


要は未来に渡って人類に多様な選択肢を残すための

環境保全であり、生物多様性の保護であり、世界平和です。


そんなこと、どこか分かってはいたけれど、口に出すにはあまりに壮大で

その言葉が表現するにはあまりに小さい自分だから、恥ずかしくもありました。

けど、ただ今、今、今、今を楽しむだけでは満たされない何かを満たすには

ここから逃げちゃいけないんだと思いました。


現代の環境問題や社会問題は現代人だけが産み出したものではなく

これまで積み重ねられてきた生活や文化の結果です。


逆に言えばいま山でキャンプができるのも、海水浴ができるのも

、今ある選択肢の数は、これまでの人類のおかげです。


持続可能な社会をつくるということは

自分の子どもの子どもの子どもの子どもの子ども

恐らく見ることはできないけれど、想像すれば確かに愛おしく思える。

その存在を愛し行動するということです。


もしそんな感情が一人一人に備わっているとしたら

私たちは同じ未来を目指せるはずです。


Ozoneはそんな感情を大切にして

未来の自由を保障するために存在していきます。


ただ

「環境保全」だ「世界平和」だといって

広まらないのは、自分も結構な若者なのでよくわかります。


革命には数が必要なことを歴史は語っています。

ムーブメントを起こす必要があります。そのためには

「絶体絶命の危機を共有する」ことあるいは「楽しい遊びである」こと

そのどちらかが、あるいはそのどちらも必要です。

そしてムーブメントに火をつけるには強力なフォロワーが必要です。


私たちは不安を煽るアジテーションではなく、一方的に詰め込む教育でもなく

理想を集合させるエンターテイメント、”フェス”を共につくるフォロワーとして

大切なこの課題をすべての人に伝えることを諦めません。


いま、時代がものの価値からこころの価値へシフトしていき

消費の対象が体験へと移り変わっています。

フェスにおいても年々動員数、開催数は増加し

エンターテイメントが生む体験価値には強い波及力が確認できます。


一方で「楽しかった」だけで終わってしまうと

つまりはユーザーとしての参加で終わってしまうと

それはこれまでの消費と結局は変わらなくなってしまいます。

体験価値は、自分がクリエーターになれるというところに本質があります。


エンターテイメントの波及力を通した危機の共有と

自らがクリエーターとなり発信、循環していけるシステム


それが今後私たちが生み出していく

ソーシャルフェスという概念です。


そもそもフェスはソーシャルデザインを孕んだものですが

分かりやすくするために名前をつけました。


これは教育とエンターテイメントの

グラデーションとなる役割を持っています。


具体的に言うと

Sustainable deveropment goalsという

持続可能な開発のために必要な17のゴールを

フェス、エンターテイメントという形で開発、運用していきます。




例えば

サイレントフェスではターゲット10

「不平等の緩和」にコミットしています。


サイレントフェスの本質はヘッドホンをつけている人同士の

奇妙な一体感と非言語コミュニケーションの促進によるコミュニティデザインに

あるのですが、それを学校や芸術館、森やオフィスなど多様な場で多様な人々を、ファシリテーションの技術も使いながら、非言語の疎通を加速していくことからボーダーなき一体感を感じることが目的にあります。


またチケットのシステムとしてライブストックという制度を導入し、これは参加するためのチケットを他のだれかのためにストックしておけるサービスです。

そしてそのチケットがだれかによって3回使われるごとに、カンボジアやインドで売られてしまう少女の保護活動にチケットの料金分が寄付されるという仕組みです。


また進行中のものでいうと9月4日にターゲット12「つくる責任、つかう責任」を目的としたMud Land Fesというフェスを開催予定です。

これは有機野菜の流通をするベジリンクというサービスと共催で、有機農法だけで育てられた畑で、泥にまみれた音楽フェスを開催します。未来に渡って安全な食べ物を生み続ける土壌には、それだけで価値があるとして、このフェスでは通貨を泥団子にします。有機野菜を消費することは、ただ美味しくて安全なだけでなくて、未来の子どもの遊び場を保障することにもなるというメッセージを伝えます。


また今年3月に開催したQuantumというフェスでは次世代の電磁力発電を使いターゲット7の「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」を目指し、それぞれ心臓の音をキャプチャーして音にするライブ”ハートライブ”もターゲット3のもと進行中です。


ソーシャルフェスのポイントは

我々だけで開発運用するのではなく

誰でも参画可能なプラットフォームとして機能するところにあります。


ソーシャルフェス終了後は、アフターパーティーならぬアフターワークショップを設け、それを「セカイ会議」と名付けました。

セカイ会議では体験したコンテンツのブラッシュアップ及び、新たなコンテンツ開発をパーティーのようなワークショップで体験していきます。

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