46歳からでも、数学Ⅲはマスターできる。

46歳から始めた「数学Ⅲ」

 私は、名大教育学部、つまり文系出身です。数学Ⅲどころか、英語講師として20年以上働いていたので
「いまさら、数学なんて」
 という状況だった。ただ、46歳のときに、A子ちゃんに出会ったために数学も指導するハメになった。頼まれて、イヤと言えない相手だったのだ。
 最初は、こっそり書店に出向いてオリジナルを手にとってみた。現役時代に使っていた問題集だったからだ。それを、翌日から一題ずつ解いていった。もちろん、数ⅠAと数ⅡBだけだ。
 忘れている内容、30年前にはなかった内容は、ネットの「数学質問箱」や Yahoo質問箱を利用させてもらった。いつも近所の喫茶店で解いていた。塾講師をしながらの片手間だったから遅々として進まない。
 それでも、1年ほどしたら1周し終わった。腕試しに、Z会や河合、駿台、代ゼミの京大模試などを受けてみた。最初はヒドイ正解率だったが、徐々に理解が深まり点数は伸びていった。
  英検1級の英語力が、京大の入試でどう評価されるか知りたかったし、数学の進捗状況も測りたかったので実際に京大を受けてみることにした。最初は、英語6割、数学3割ほどの正解率でビックリした。
  ということは、世間で英語講師をしている人たちはほとんど京大が受からないという現実を知ってしまった。それで、オリジナルを2周することにした。その後、同じように、1対1、チェック&リピート、赤本を2周ずつやることになった。
  和田秀樹さんの「新・受験技法」に推薦してあった問題集を参考にさせてもらった。
  現役時代のように、受験日が定まっているわけではないし、合格をめざしているわけでもないので楽しく勉強できた。並行して、塾生の子のための頻出プリントを作り、指導を始めていた。
  すると、確率と漸化式の融合問題や、微分と積分の融合問題といった頻出課題がクリアに見え始め、二年目、三年目に指導していると頭の中に難問も定着していった。
  それで、京大を7回受ける頃には、英語8割、数学7割の正解率となった。その時点で、文系の数学は自分で卒業とした。そこから、数Ⅲの勉強を始めるわけだが、文系は社会と国語を中学生に指導している関係で無勉強でも受験できた。
  しかし、物理や化学は中学理科では対応できない。模試や理系で京大を受けるのは効率が悪いので作戦を変えることにした。
  センター試験は数ⅡBまでだし、数Ⅲの指導を希望されるのは理系に進む子だけだから需要も少ない。それに、どういう理由かハッキリとは分からないのだけれど、数ⅡBまで徹底的にやったら、数Ⅲの問題を解き始めても(初見なのに)あまり抵抗なく受け入れて理解できた。
  日常生活の意思決定も、理系的、論理的に考えるクセがついて迷いが少なくなっていった。数学の効用だと思う。
  それだけではない。以前から、当塾は地元の成績優秀な子の通う塾という位置づけだったけれど、さらにパワーアップして、四日市高校や地元中学校のトップクラスの子たちが集まってくれるようになった。
  桑名や四日市といった、都市部からいなべ市のような田舎に逆流して通ってもらえるようになった。通信生も、北海道から鹿児島まで範囲が広がった。なぜ、そうなったのかはよく分からない。
  論理的な語り口の、動画、ブログ。それに、英検1級や京大二次試験の成績開示など、総合的な効果だと思われる。



  みなさんの同級生に、京大を受けるような子がひとりくらいはいたのではないでしょうか。私の塾には、ここ10年くらい、毎年そういう生徒が在籍していて、直接指導を行わせてもらっています。
  すばらしいんですよ。勉強だけでなく、ポジティブで、礼儀正しくて、素直で。そういう子がいなかったら、私は頑張れなかった。

 ちょっと、待った!その甘い判断が命取り!

  京都大学を受験するつもりで、予備校か通信添削を選ぶなら、せめて
「その先生のアドバイスで、本当に京大が合格できるのか調べるべき」
    私の四日市高校現役時代、隣にOくんという全国で5本の指に入る子が座っていた(河合塾などの模試結果)。当時は、話はしても不気味なために親しくなれなかった。
  しかし、今はそういう子を数多く指導させてもらって実態が分かってきた。私の率直な物言いは、アメリカ生活も関係しているだろうが、そういう子との会話の影響も大きい。
  彼らに求められなければ、数学Ⅲなんて、勉強していなかった。
  


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