39通の「不合格通知」(2)

39通の「不合格通知」(2)

世界で評価される大学は、どこでしょう。
  上位4位までアメリカの大学。これは、偶然ではないでしょう。アメリカの中学校では、午後2時半になると消灯と言うか誰もいなくなる。クラブなんてない。生徒の自主性が重んじられる。
  日本にような、強制クラブなんて人権侵害だけでなく、学力低下の元凶だと思う。生徒には個性があるのだから、勉強したい子もいるだろう。どうして、その勉強の意欲を尊重せず
「ダメだ!クラブは強制だ!」
 なんて、言えるのか。
 それは、教育委員会、教師など、権力を握っている人たちの人材の枯渇のせいだろう。そんな人たちの命令に従う必要などない。受験指導していて思うのだ。トップクラスの子たちは、ほとんどが反逆者。
「あの先生、頭おかしい」
 というセリフをよく聞く。
 また、ダメな生徒ほど
「先生の言われたことを、ちゃんとやっているのに成績が・・・」
 と言う。
 これは、言いすぎではなくて事実なのだけれど、口にすると和を重んじる日本社会では蛇蝎のように嫌われる。
  でも、「強制」クラブの「強制」くらい外せないようでは、日本はこれ以上の成長は無理ですよ。
   勉強の話をすると、反発されるのでスポーツなら耳を貸してもらえるかもしれない。クラブ活動から、有力選手がでた試しはない。

   2016年春に淑徳巣鴨高校に進学したばかりの16歳、池江璃花子(いけえ・りかこ、ルネサンス亀戸)は競泳選手団「トビウオジャパン」でも最多の7種目にエントリーしている。成長めざましく「東京五輪の星」と言われるが、リオ五輪でも100mバタフライなどでメダル有力との呼び声が高い。もしもメダル獲得となれば、バルセロナ五輪金メダルの岩崎恭子(当時14歳)に次ぐ、競泳女子史上2番目の年少記録となる。

   高校生でオリンピックに出場するような選手はクラブ活動などしない。きちんとプロの指導を受ける。才能がある子は特別扱いですか?
  中学や高校で、教師のレベルを越える子はどの分野にもいる。私は、クラブ活動を否定する気はない。やりたい子はやればいい。しかし、きちんとプロにつきたい子の権利まで否定するのは間違い。
 それは、芸術でも、受験勉強でも、なんでも同じことなのだ。自由のない、強制の世界では伸びるものも伸びない。
  39通も「不合格通知」を受けるまで受験し続ける。京都大学を50代で7回受ける。こんなことはバカげているだろう。しかし、そういう愚直な子もいる。人と全く違うやり方で生きたい子もいる。
  みんな違っていていいのだ。違っているのがいいのだ。
  それを、「強制」するから話がおかしくなる。イジメも起きる。登校拒否も増える。もっと、自由を与えなければ日本の学校は早晩崩壊するだろう。すでに、その兆しはあるのだ。


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