memento mori【天国からのメッセージ】Ⅲ(終)

前話: memento mori 【天国からのメッセージ】Ⅱ

Ⅱの続きです。

教室の黒板がわに担任(30半ばの女性)と隣に宿舎の担任

(20歳の姉ちゃん)

差し向かうように私とえりが並んだ




わたし
(小声で)
ちょっと・・・あんた なんかしたの?
携帯持って行ったのバレた??
えり
・・・・・・



数秒後 沈黙の中、担任から(意を決したように) 



担任
実は、えりさん 先週 リストカットをしていたそうですが、知ってましたか?
わたし
えっ!!

私は、頭の中が真っ白になった。横に居る えりを見たら

今まで見たこと無いくらい 号泣していた。

私も、泣きそうになったが、必死でこらえた。


そこから先 何を話し、どうやって家に帰ったのか記憶が飛んだ。

ただ 覚えているには、私は、えりに「死にたかったの?」と

聞いたのと、異常なくらい担任が明るく振舞って居たに

かかわらず飾ってある生け花の台に体が、当たり花器の水を

こぼして慌てていた。


えりは、その日は 宿舎に戻したが、様子が気掛かりになり翌日

迎えに行った。


一体 何が あったのか?

しばらく、休ませ 通院したり のんびりさせながら、少しずつ

話をきいて見た。


友達関係、彼氏、進路、いろいろ悩んでいたようだ。


出来る限り 話しを聞いて あげた。


とにかく 泣きたいだけ、泣かせた。


えりは、自分に自信が、持て無いと、泣いた。



憐れな姿で泣き続ける 娘にかける言葉が見つからない。

一緒に泣くしか、出来なかった。


えりが、自閉症と知ってから 私は、「自己肯定感を持たせる」

「二次障害にさせない」この2つは、肝に命じ育てたのに

もろくも、同時に崩れ去った・・・

自分の理想を えりに ふっかぶして 満足していたのだ

「親の期待に答えたいが、出来なく、なった」リスカの原因の

ひとつ だったかも 知れない。

何も出来なくても いいんだよ 生きていてくれるだけで

そう言って あげられなかった。



えりに、1つだけお願いした

悪いけど、私より先に死なないでね 一日でもいいから


浅はかな親の願いかも知れないが、そう言わずに居られ

なかった。


えりは、何日か休んで、授業と実習が気になるから戻る

と、言って宿舎に戻った。

多少、明るさは戻ったのが救いだった。




話しは、k君と 夢に戻そう

彼は、どこかから、この出来事を、見ていたんだと思う。

そして、

僕はえりちゃんが大好きででした、僕の分も生きて下さい。

思い出してくれて ありがとう。

僕は、いつまでもあなたたちの傍で、見守ってます。

夢で そう 伝えたかったのだと。


 ~  Fin ~

読んで 下さった 皆様へ

拙い文章でしたが、最後まで書き、きれました。

ありがとう ございます。     

n.nakamura






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