「未来になくなる仕事」に怯えない生き方/肩書きの数だけ、未来が拓ける vol.4

前話: 仕事とプライベートの境界を溶かす/肩書きの数だけ、未来が拓ける vol.3

複数の肩書きを持つライフスタイル(=スラッシュ・キャリア)を実践することの2つめの効用。それは

【スラッシュなライフスタイルがもたらすもの②】

「未来に仕事がなくなるかもしれない」恐怖から解放される

テクノロジーの進歩により、ロボット技術が急速に発達。人工知能(AI)を搭載したロボットが世界の囲碁チャンピオンに勝利したニュースは記憶に新しいですが、2013年にオックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授が発表した論文によると『人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる』と言われています。その中には電話オペレーターやレジ係のみならず、不動産仲介業者や小売営業員などの比較的専門的な職業まで含まれていたことが、世界に衝撃を与えました。

今の仕事が、果たして10年後も世界に存在し続けると断言できますか?

10年前の2006年。まだiPhoneは誕生していませんでした。(2007年に発売されるので正確にはapple社内には存在していたはずですが)世界を未曾有の不景気に陥れたリーマンショックが起こったのは2008年。こういったことからも、10年後に世界がどうなっているのか予測することは大変に難しいでしょう。

かくいう私も、仕事の中で大きなシェアを占める動画ディレクターという職業は、10年後はほんの一握りの高付加価値層と、素人と凌ぎを削る圧倒的多数の層とに大きく2極化しているだろうと思っています。





そんな変化が激しい時代には、肩書きを複数持ち、収入源を分散させることがリスクヘッジになります。さらに言えばスラッシュキャリアの場合、興味の芽を育て、肩書きを更新し続けることで、時流にフィットした仕事を得やすくなるのです。


たとえば、ブライダル業界で会社員として働いていたOさんは、過労で体調を崩したことがきっかけで会社を辞め、フリーランスに転身。前職の経験を生かした結婚式のプロデュースを行うほか、浴衣のコーディネートや和装のイベント、料理教室のプロデュース、リンパドレナージュの施術家など多岐にわたり活躍の幅を広げています。

結婚式も、今の形が10年後も続いているとは限りません。特に少子高齢化が進み、少ないパイを奪い合う厳しい戦いになっていく可能性が高いでしょう。

Oさんのように、興味の根を広げていくつもの肩書きを持ち、仕事をつくっていく生き方は、会社と共倒れになるリスクを最小限にできるのではないでしょうか。

(注)ブライダル業界やブライダル企業またはそこに勤めていらっしゃる方々を否定しているわけではありません。人生の大切な1ページの彩りを創り上げる、大変意義のある仕事だと理解しています。ライフスタイル・働き方の観点での話です


また、そうやって自分で仕事をつくりあげた経験は、大きな自信につながります。どこかに所属しなくとも、自分ひとりでも仕事をしていけるという感覚は、変化の激しい時代の大きな財産になっていくはずです。

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