貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第4回)

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『着たきりスズメ』

 

僕はほとんど着たきりスズメというやつで、夏はTシャツと半ズボンが三枚ずつ、冬はフリースの長袖Tシャツとダウンジャケットと防寒ズボンが三枚ずつ。それを毎日着替えるだけ。たんすなどない。プラスチックの衣装ケースひとつに入る。仕事する時も、寝る時もほとんど変わりはない。寝るときはパジャマのズボンだけ履き替えて上はフリースのまま。朝起きてズボンだけを着替え、上はダウンジャケットをはおるだけ。まったくの着たきりスズメ。夏には昼も夜もいっしょになる。

まいくばあが遊びに来たので言ってみた。「オレまったく着たきりスズメでね。このフリースなんかパジャマ兼用なんや」

やつはニヤッとして、同じようなダウンジャケットのファスナーをちょっと開けて言った。

「わしもじゃよ」

見れば中にはえんじ色のフリースを着ていた。すげぇDNAだな。

●まいくばあの「つぶやき」

親子というのは似るもんじゃなあ。いやでもしかたないぞ。

 

 

 

 

 

『脳様』

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今回びろうな話で恐縮です。母は便秘症で苦労しておりまして、食事やら薬やら民間療法など色々試しておりますがいまいちすっきりしない。娘にその話をしたら、「エエこと教えたろ。あのな、脳に『どうか毎日すっきり出ますように』って声に出して頼んでみ。聞いてくれるわ」

ヤツは大きな声で頼んだらしい。

「脳様!どうか便をすっきり出させて下さい!」(重ねてびろうな話で恐縮です)

それにしても「脳様」って。果たせるかな効き目はあらたかであったらしい。それ以降ヤツは脳様のトリコとなって、「脳様に頼む」ことの素晴らしさを我々に説くようになった。「おまえたち、困ったことがあったら脳様に頼め。脳と言ったらあかん。脳様と言うんじゃぞ」

あながちインチキな話とも言えますまい。潜在意識やら、イメージトレーニングやら、果ては火事場の馬鹿力にしても、本来出せるはずのない力を人間は持っている。

それらの源は脳からの指令によるものだろうし、科学でアプローチできていない部分がまだまだたくさんあるようですからね。心臓をはじめ様々な人間の臓器が移植できるようになったが脳は別もの。つまりその人の存在そのものでありすべての指揮官であるわけですから。

とまれ、脳のちからは未知なる領域。もしかしたら自分の最大の味方、最大の支援者は他ならぬ自分の脳かも、ですよ。変わり者でいつもボケをかましているまいくばあでも、その脳様はきっと優秀でありましょう。

●まいくばあからの「アドバイス」

困ったことがあったら脳様に頼め。脳様と言うんじゃぞ。きいてくれる。

 

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前沢 しんじ

人生を渡っていく最強最高の友が言葉です。人生に起きる色々なことを「どう考えるか」、「何を選んで生きていくか」が自分の人生を決めます。メルマガではそんな考え方のヒントをお届けしています。エッセイスト前沢しんじが、よりよく生きるヒントをあなたに・・・

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