わたしがわたしに還るまで~発達心理士が自分を愛でるカウンセリング~

『自分の世界は自分で創ってる!?』


2016年2月。

一冊の本を歩き読みしながら目に留まったフレーズ。

「今のわたしの現状は自分で望んだ…」

そんなわけない…そんなわけあるか。


当時のわたしは、乳幼児や児童の発達心理を専門とする心理職でした。管理責任者を任され、施設の立ち上げに関わり、慣れない管理職に奮闘する日々。苛々しかしない職場、収入アップしたはずなのにカツカツの経済面、全然遊ばなくなったプライベート…身を削って働いて、一生懸命働いて…一生懸命働い…あれ??


何も楽しいことが浮かばない。


転職する前は、今より収入は低かったけど経済面は今より豊かだった。恋愛も趣味も充実していて大好きな畑に行ったり、自然に触れてのんびりしたり、売り子をして人前に出たり…自分で振り返ってもキラキラしていた。


何をどこで間違ったんだ??

自分で選択したことの一つ一つを必死で思い返してみた。何かあるはずだ、せめて一つくらい。何か…。浮かんだのは、休日は寝ていないと回復できないくらいの疲労感と欠乏感だけだった。


『本当に自分で世界を創っているのかもしれない』

思考が現実化するって前に本で見たな。

今まで、口に出した願望は叶うことが多かったから気にしていなかった。確かに口に出した願望は叶っているんだ。発達心理の中でも集団療育に携わっていた私は、「個別中心の仕事がしたい」と望んでいた。何度も口に出していたら、予期せぬところから話が舞い降り引き抜かれて転職。条件は私の希望に最低限合わせてもらっていたし、願望通り個別中心、なのに、だ。

何故望まない世界なんだ?


口に出すだけでは本当の望みは叶わない。

何がどう違うんだ?思考とは何を指すんだ?


衝撃を受けた日、自分が創った世界に愕然とし、現実を直視する日々が始まりました。

いつもは利用者をカウンセリングする側の人間が自分に行うカウンセリング。得意の分析と理論付けをしながら、涙腺崩壊の日々を経て、わたしがわたしに還るまでを綴ります。


次回…

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