友達が自殺未遂しました、たかが婚活で 〜前編〜

1 / 3 ページ

次話: 友達が自殺未遂しました、たかが婚活で。 〜中編〜

アンタ婚活してる?


たいして面識もない人からそう言われた。



当時、「婚活」と言う言葉が

出回ったばかりの頃


巷で流行りだしたこのキーワードがあまり好きではなかった。




就活、妊活、保活に、婚活


名前つけて一括りにすれば、みんなと一体感になれて


安心して流行りに乗っかれる




婚活?私もやってま〜す!

みたいな?



流行語大賞候補にしようとしてる

マスコミに踊らされてるだけじゃん。


実際、この就活をもじった造語が

流行って以来

婚活市場は勢いを増している。



ただし、今こうしてすっかり社会に定着した

「婚活」については


疑問に思うことだらけだ。



どこのサイトにも本にも、結婚相談所でも


結婚の本質を何も教えていない。



どんな相手と結婚したいか?


高収入で高学歴?

若くて美人?


そのためにどうするか!?



どこもかしこもそればっかり



3組に1組が離婚

5人に1人は結婚難民


晩婚化、低所得男性の増加

理想が高くなる一方の行き遅れの女性たち


これじゃどんなに少子化対策やっても意味がない



この国の結婚観を根こそぎ変えなきゃ



私がこのようなことを

考えるようになったのは


職業柄というのもあるけれど


ある知人に起きた出来事によって

衝撃を受けたことが大きい。




彼女は婚活のせいで命を落としかけた。


当時は、あまりに私にはありえないお話だった。


でも、今の私には、分かる。


彼女のやり切れなさ、行き場のない辛さ




前置きが長くなりましたが

彼女について書こうと思います。



彼女は私の友達の友達

仮名として奈々子とします。

私は一度しか面識のない人でした。


奈々子は小柄で可愛らしく

初対面の私に、気を使って遠慮がちに

話す姿が印象的でした。



後で知ったけれど

彼女は、三人兄弟の長女

幼い頃、親が離婚したため、まだ小さかった弟や妹の

面倒を見ていたそう。


自由奔放な次女気質の私から見ると

芯のある女性だけど、ちょっとお固そうで

付き合いにくいかなって思ってました。


当時、奈々子は私より二つ年上 の31歳でした。


忙しい母親に代わって

5つと8つ年下の弟と妹の母親がわりとなって

面倒を見てきた

弟も妹も自立した。


やっと自分にためだけに生きることができる。


奈々子は子供が好きで

かつては保育士になりたかったこともありました。


著者のYoshida Maikoさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。