初デート。ついに手を繋いだ。そして帰りの車の中。

夕飯はSAで豚のしょうが焼き定食を食べた。


警察官は、マグロ丼を注文した。


警察官がぬかるんだ砂利道ですっ転ぶというアクシデントにより、ついに手を繋いでしまった私達。

私は、ドキドキしていた。

恋愛経験0というのは、手を繋いだくらいでここまで緊張してしまうものなのか。豚のしょうが焼きを食べようと箸を持つ手が震える・・・。


なんとか食べ終えたが、少し残してしまった。


すると警察官は、

「少食なの?心配だな。」と言った。


(こっちは、お前のドンクササの方が心配だよ!)


心のなかで、そう思った。



お会計を済ませ、車に乗り込んだ。


帰りは、那須動物王国での可愛かった動物の話になった。良かった。私の初デートは、間違いなく那須動物王国であった。殺生石の話は一切出なかった。



そして、料金所出口にきた。

車のスピードを弱めつつ、ETC 専用ゲートを通過しようとしたその時!



「キキーーーッ!」


警察官は、急ブレーキをかけた。

私は、前に倒れこんだ。

ETC のバーがあがらなかったのだ。


警察官は、「あれ!?あれ!?おっかしいな~」っと、とても焦っている様であった。

そして、ハッとした様子で財布からETC カードを取りだし、急いで車にセットした。

ピッといってバーがあがった。


ETC カードが挿入されておらず、バーがあがらなかったようであった。


那須動物王国で入場料の割引適用後、財布にしまったまま、車にカードをセットし忘れたのである。


この恥ずかしい・やってしまった感を、消し去ることができるのは、私しかいないと思い、必死で警察官に話しかけた。


「すっ、すごい急ブレーキでしたね!私だったら絶対にバーに突っ込んでましたよ!すごいなー!」



その後である。

警察官から「つきあってください」と告白をされたのは。






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