語学力ゼロの私が海外で起業して学んだ、海外で生きていく上でたいせつなこと。

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この先、何をやって生きていこう。


「私は○○です。」

○○に入るのはなんだろう・・・






海外に住んだことがない、語学力がゼロ、不安要素はあるはずなのに不安よりも心配事よりも圧倒的にワクワクや期待が上回った状態ではじまった海外生活。


外国人との結婚を機にヨーロッパに住むことになった私は、忙しい毎日から解放されて、出国前はみんなからチヤホヤされて完全に浮かれていたと思う。


新居のために物を揃えたり、一生懸命ご飯を作ったり、友人を招いたり、新しい土地の観光をしたり、アイロンかけの時にほのかに香る彼の香り(体臭)さえも愛おしいと思える毎日。


当時はMixi全盛期。

Mixiを通して現地の日本人とお友達になったり、日本の友達と連絡を取り合ったり、日本から友達が遊びに来てくれたり、順調に新しい生活をスタートした、けれど・・・


半年か1年経った頃、刺激的だと思った毎日が今まで味わったことのない孤独へとだんだんと変わっていきました。


これって、例えば留学生や現地で仕事をする日本人が感じる

「海外生活って言葉も違うし、文化も違うし大変だよね〜」っていうものとは明らかに違う。


私個人の感覚だけれど、国際結婚した女性が感じる独特な感情なのではないかと思う。

「どこにも属していない自分への不安と孤独」


今まで生きてきた中で、いつだって学校や職場というコミュニティに属してきたのに、どこにも属さずに友達も家族もいない中での生活は思った以上に孤独で、友達と会ったり、時間を埋めるかのように出かけることでは埋めることにできないモヤモヤと満たされない気持ちがいつもつきまとっていました。


期間限定でここにいるのではない、この先ずっとここで生きて行く。

その現実が自分に重くのしかかっていました。



専業主婦ってナシですか?


大学の外国語コースに通ったりするうちに、まったく知り合いのいないスタートから段々と新しい出会いもできてきました。


そして、必ずされる質問がありました。

「What do you do?」=あなたは何をしているの?=仕事はなんですか?


これ、本当に普通の挨拶です。

でも、専業主婦以外のなにものでもない私は、まるでなんのために生きているの?と突きつけられているようで、本当にきつかった。


「私は○○です」と自分のことを表現できないストレスに苛まれるなんて、まったく予想もしていませんでした。


そう...日本のように専業主婦という概念がないとまでは言わないけれど、それに近い社会の中で、自分の世界を持っていないということはとても生きづらくて、言葉のできない私はさらに輪をかけて悔しくて情けなくて、もう学校へ行くのも胃に穴が開くような気分。


クラスメィト
リナは何をしているの?
今、語学の勉強しているよ。
クラスメィト
そりゃ知ってるよ。同じクラスなんだから(笑
そうじゃなくて、何の仕事してるの?
(いや、だから主婦で語学学校に通ってるだけでもえらいと思ってたんだけど・・・)


たのむ、それ以上突っ込まないでくれー!ほんと、そんな感じでした。

結婚はゴールじゃなかったらしい(涙


一時的に専業主婦であっても何をして生きているのかをみんな堂々と語れるし、結婚していても子供がいても「○○さんの奥さん」「○○ちゃんのママ」ではない、「私は○○」と表現できることがあたりまえな環境の中で、


そして、出会う日本人も「ダンサー」「建築家」「アーティスト」「料理家」と自分の夢のその先を掴んで、海外で挑戦している姿がキラキラ眩しい中で、


「私って一体、何をして生きていきたいんだろう」

「このまんま、なんとなく時間が過ぎて年を重ねてしまったらその時自分はどう思うのだろう」

「何かを見つけなければ、すごくまずいことになりそうな気がする」


そんな、独特な焦りを感じていました。



とりあえず手を出して、気持ちを出して


そして、今までとはまったく違う環境の中で、いろんなことにも手を出しました。
日本で仕事をする皆さんに石を投げられそうですが、とにかく時間がありすぎたんです。


しかも、主人は出張で長期間家を開けることが多く、そうなると家事だってたかがしれています。
何かをやらないと時間と気持ちが埋まらない。


留学や仕事ではなく、主婦として海外に住んでいる人はわかるかと思いますが、海外だろうと何だろうとたいして日本と変わりません。


もちろん住む場所にもよるでしょうが、買い物するぐらいなら語学は必要ないし、家に引きこもって日本のテレビでも見ていれば楽しいし痛い目にもあわなくてすみます。


そして、日本ですごくアクティブだったり、バリバリ仕事をしてきた人でも、以外とこういう毎日に慣れようと思えば慣れちゃうもんなんです。


もともと面倒臭がりの私。
その環境に慣れてしまったら、あっさりと別にいいじゃんと思ってしまう危険性があったので、とくかく外に出るようにしていました。


そして、やりたいこともぼんやりとしたままの中、いろんなことに手を出してみました。

語学学校の手伝いをしてみたり、服をバイイングして日本へ向けて販売してみたり、ネイルアートにはまったり、義理の母や地元のおばちゃんや友人に頼んで料理を教えてもらったり、生活ブログを書いたり。


でも、どれも新しい出会いを運んでくれて楽しいのになんだかしっくりこなくて、本当は何がやりたいのかをひたすら模索していました。


そんな中、今ある環境を踏まえて、自分の気持ちを外に出してみました。


・どこかの会社には属さない

(自分の語学力を考えると難しい+毎日どこかへ出勤する生活は自分にとってリアルじゃない)

・インターネットを活用する

(主人が転勤があるので、どの国へ行っても場所に関係なくできることをしたい。服の販売をしてみて、これは結構売れそうという手応えがあった)

・勉強したデザイン関係のことを活かす。デザイナー、クリエイターへの憧れがあるので、やっぱり好きなことに挑戦してみる

・主婦の趣味の延長ではない、きちんと仕事・ライフワークと言えるクオリティに持っていく

・40歳までに起業する

・その場しのぎやおいしそうな話に飛びつかないで、自分のやりたいことをやる


自分の語学力のなさとわがままから出てきたことのようにも思えるけれど、自分の気持ちを掘ってみたらこんなことが出てきました。


そして、その声に従ってみることにしました。



そして、突然スイッチが入った


そのころ、日本のブログを見ながらアクセサリーを見よう見まねで作ったりもしていました。

とりあえずネットにアップしてみたら売れました。

でも、このクオリティ・・・


とても誇れるものではありませんでした。

そんなある日、ビビッと惹かれるブログを発見!


コンタクトを取る。

アクセサリーの認定講座、短期間でとりたいのですが、レッスンお願いできますか。
スタッフの方
大丈夫ですよ。ぜひ、いらしてください♪
日本に滞在中に全部終わらせたいのでお願いします!
スタッフの方
せんせー!!とうとう外国人の方から申し込みがありました!


名前が横文字のため、外国人かと思ってちょっとした騒ぎになったんだよー、っていうのも今では笑い話。


純日本人で期待を裏切っちゃいましたが、スイッチが入った私は勢いで日本へ2ヶ月ほど帰国してレッスンを詰め込みました。


先生のアトリエは決して実家から近くはなかったけれど、遠くても高くても何かを学ぶときは憧れられる方のところへ行く、というスタンスは今でも続いています。


そして、資格を取り、海外の自分のおうちへ戻りました。


当時はハンドメイドブームでもなく、ハンドメイドの販売サイトなどもなかった頃。

でも、アクセサリー作りたい!という気持ちだけで製作開始。


当然のことながら、つまずいたらちょっと日本までレッスンに行くなんてことはできないので、とくかく自分で作ってみるしかない。


でも、この自分と向き合う作業が周りと比べたり、情報や環境に飲み込まれることもなく、自分と向き合う作業になり、とってもよかったと今は思います。


そして、よーし頑張るぞーと思いはじめた頃。


他の国への転勤決定(涙



神奈川県サイズの異国へ。しかも、人口は日本でもっとも少ない鳥取県以下。一体この先どうなるの(涙


英語もできない私はせっせと当時住んでいた国の言語であるポルトガル語の勉強をしていて、語学力のなさに落ち込みながらももうちょっと頑張りたいと奮闘していました。


しかし、引越し先はフランス語とドイツ語とルクセンブルク語が公用語というなんだかよくわからないヨーロッパの小さな国、ルクセンブルク。


でも、ここをReスタートのきっかけにしようと頑張って、前向きに考えたものの(苦笑


引っ越してみたたら3−4ヶ国語しゃべれる人がゴロゴロいるという、なんなら5、6個しゃべれるひともいっぱいで、それがすごいねーという感じでもないという摩訶不思議な環境に放り込まれることに。


さらにはアートやデザインなんて空気を感じることができない銀行銀行銀行に羊に牛、みたいな銀行と田舎が融合したような環境に軽いめまいを覚えながら、一体ここでどうしろと・・・と思いながらかなりネガティブに始まった新しい生活。


でも、もうそろそろ何か手応えの感じられる状態にしなきゃという気持ちもあり、さっさとフランス語の語学学校へ通い始め、アクセサリーをひたすら作ってはブログにアップを繰り返しました。



そんな中、ブログを通してアクセサリーを買いたいと言ってくださる方が増えてきて、オンラインショップを作ったり、パリの展示会へ出たりと徐々に活動範囲が広がってきて、いろんな国住む作家仲間もでき、楽しくなってきました。


ようやくこれをやって生きていきたい、と思えることに出会えたことはちょっとした自信になり、そのころはとにかく

「ジュエリーデザイナーです。こんなことやっています。」

ということを堂々と言うようになりました。


とにかく自己主張がすごい人たちの中で

「まだまだなんですけどぉ、こういうことやりたいと思っていて〜。」

なんていう一見謙虚で曖昧なかわいらしさなんて、まったくもって必要ないと悟ったし、はっきりと表現すると本当にみんな興味を持ってくれるし、リスペクトしてくれるということを知りました。



コミットすることから全ては始まる


その頃、起業するという目標はクリアし、個人事業として現地で登記しました。


自立を求められる社会の中、「私はこんな海外で何をやって生きていけばいいの」なんて悲劇のヒロインのように、うじうじ考えている場合じゃなくなりました(笑


でも、現実は住んでいる場所のいいところをなかなか見れずに、意識が常に外へ向いていて、オンラインで日本とつながり、海外のお客様とつながり、イベントはルクセンブルク以外の国へ。


ここではないどこかにまるで理想を求めているかのようで、どうやって住んでいる国で仕事の幅を広げればいいのかまったくわかりませんでした。



そこで、もう一回自分の気持ちを外に出してみました。


出てきたのが

・オンラインで日本のお客様とつながっていたい

・住んでいる国できちんと活動したい。仕事を通して人脈を広げたい。




大都市じゃないし、アーティストとの出会いはないし、この国でどうやって?と勝手に無理と決めつけてきたけれど、

「絶対に住んでいる国で活動する」

と決めること、コミットすることで状況は一気に変わりました。


なんとか見つけた美術館のクリエイターの展示会。

申し込みは締め切っていたけれど、

「締め切っているのは知っているけれど、次の機会があればぜひ参加したい!」

とメールを送ったことがきっかけで、キャンセル枠がひとつできたから今回どうぞ、と返信が来て参加することになりました。


そして、これが大きなターニングポイントに。


展示会中は、オープンと同時に自分のスタンドにすごい人が押し寄せて、一息つく暇もない状況になり、そこからミュージアムショップとの取引がはじまりました。


展示会への参加の倍率は6倍。

いくら連絡をしても、まったく取引に応じてもらえない、返事もこないという人がたくさんいるということを後から知りました。

たぶん、申し込み締め切っているから仕方ないか、で済ませなかったことが、よかったのかなと思います。


その後、憧れのショップとの取引や取材など、こんなことできたらいいな、がどんどん現実になりました。


「ここにはなんにもない」と決めつけていたけれど、それは自分が見えていなかっただけ。

一歩を踏み出してみたらきちんと世界は広がっていました。


理想のお取引先と、本当に素敵なお客様に恵まれ、ルクセンブルクでも、日本でも活動ができて世界中のお客様に自分の好きを届けれらるこの環境は、あのころの自分が望んだ現実。


言葉もできないし、私にはなんにもできないって本当に本当に情けなくて、味わったことのないような感情に直面したけれど、自分に向き合って選んだこっちの道を、何気なく楽しいことで埋めるだけではない道をあの時に選んでよかった、と思います。



海外で起業してみて学んだこと


パリで活躍するデザイナーさんのことば

「最終的にうまくいくのは言葉が流暢な人よりも、可愛げがある人」


そのインタビューを読んだときに、恥ずかしくても情けなくても、一生懸命な自分でありたい、と思いました。


そして、海外で何もないところから仕事をはじめて学んだことは、

海外であっても、文化が違っても、言葉が違っても人の本質は変わらないということ。


わからないときにわからないと言えて

だめなときはごめんなさいが言えて

きちんとありがとうが言えて

一生懸命さを伝えられること



そんな当たり前のことが、とっても大事なこと。


本当に日本と違っていいかげん、とか
これだから外国人は、とか


うまくいかない時の原因を外へ持っていくことはとても簡単だけれど、きちんと向き合って一生懸命になれば人の心にはきっと響く。


そして、これからどんどん時代が変わっていく予感がしています。

周りと比べたり、人を蹴落として上に上がるのではなく、できることを持ち寄ってシェアして幸せになっていく、人が人に還るような、そんな時代になっていくような気がします。


海外に住む方からの相談や、好きなことを仕事にしたいという相談をいただきますが、そんなときにできることや幸せをシェアできる自分でありたいな、


そんなふうに思っています。


海外に住むのは良いことも大変なこともあるけど、同じ立場の方、楽しみましょう♪


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海外在住の方、自分の好きを仕事にしたい方のご相談やご質問にお答えしています。

こちらから

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