入社して3週間で社長をディスったらクビになりましたvol.1

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まえがき


頑張ってたのに......なんで......

俺ばっかり!なんで!こんなにつらい思いを!

しなくちゃいけないんだ!!!

いやだ!いやだいやだいやだいやだ

たすけてたすけてたすけてたすけて

タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ

ウワアアアアアアアアアアア!!!!!


バッ......。




汗だくでベッドから起き上がった俺は大河(たいが)高広(たかひろ)。


元引きこもりだ。前職をパワハラとモラハラにより、うつ病を発症し、

そして退職してから、無職の期間を1年以上過ごした。


彼女にも振られた。親のすねをかじっていた。


世間一般的にいう、いわゆる、クズだ。




冒頭の様に毎晩焦燥感からか、悪夢にうなされる毎日だった。


そんな俺が先日無職を脱出した。個人事業主として事業を立ち上げたのだ。


その直後に起こった、34年間生きてきたうえで、最大の事件を語ろうと思う。




3週間という短い期間で嵐のように過ぎ去ったことだ。




先日、電通という日本最大の広告代理店で事件が起こった。


新入社員の女性、高橋まつりさんが自ら命を絶ったのだ。


信じられないほどの超過酷な労働環境において、過労自殺してしまったのだ。


労災認定もされた。


一説によるとサービス残業が1月あたり、300時間を超えていたという話もある。


国が動き始め、ついに先日電通へ強制捜査が入った。




これは電通だけの話ではない。


日本全体、日本の企業全体の問題なのだ。




サービス残業の横行、パワハラ、セクハラ、圧力、操作、


有給、連休を取らせない企業。


俺はその事実に怒りを覚えていた。そして今でも。


それをまず念頭に入れ、このストーリーを読んでいただきたく思う。


それでは早速ご覧頂きたい。34年間生きてきた、俺の人生で最も激しかった3週間を。


※注意!この小説はノンフィクションですが事実に基づいた小説です。作内で登場する人物、団体、地名は実際の人物、団体、地名とは一切関係ありません。



第一章
Beginning……


1.個人事業主として事業立ち上げ


はあ……。




この世の終わりの様な表情で大きくため息をつく冴えない男が一人、自室でPCを前に肩を落としていた。どうやら面接に落ちたようである。東京の中心とも言われる眠らない都市、「古宿」。古宿の3丁目にある楽器店に勤めようとしていたのだ。1年もの無職生活に終止符を打とうとしたものの、失敗に終わった。




店長「君、音楽は何が好き?」




男「きゃりーぱみゅぱみゅとか好きですね!」




おそらくこの辺りのやりとりが落ちた原因であろう。




男「なんだよ!きゃりーぱみゅぱみゅ良いじゃんかよ!レディーガガもお気に入りなんだぞ!」




JAZZミュージシャンの有名どころの名前を出していれば、あるいは面接に通ったかもしれないが、今更そんなことを言ってもしょうがない。




男の名は「大河(たいが)高広(たかひろ)」。33歳。友人たちからはタイガーと呼ばれている。




大河「あーあ。時給910円のバイトも落ちるようじゃ、どこでも働けないじゃないかよ。どうすりゃいいんだ。」




この先どうすればよいか道を見失ってしまったようだ。ぼんやりとネットサーフィンをしていると一つの会社が目に留まった。


在宅ワーカー募集中!今は在宅でお仕事する時代です!是非ご登録を!


大河「在宅?んー、そりゃ通勤がなくなりゃ願ったり叶ったりだけど、こういうのって大体詐欺とかだよなー?」




社名は蔵人仕事(くらうどしごと)。調べてみると、どうやらベンチャーであり、東証一部上場企業であり、在宅ワークのマッチング業者としては業界最大手のようだ。口コミも悪くないようである。




大河「試しにやってみようかな?とりあえず登録っと。」




プロフィールを登録して、仕事をとりあえず検索してみると、仕事が沢山溢れている。1000文字記事300円!やら、500文字で150円!といった具合。大河はもともとタイピングスピードは速い方であったため、普通にバイトするよりも割がよさそうであった。




大河「おっと、もしかしてコレ、俺の天職なんじゃない!?よーし、いっちょ気合い入れてやってみっか!」




こうして、大河の在宅ワーク生活が始まったのである。




在宅ワーク生活に不安をもった大河。なんせ企業に所属せず、フリーランスでフリーライターをやるという事なのだ。クライアント(おきゃくさん)と直接交渉して、契約も行わなければならない。ただ、この蔵人仕事というサイトは親切だった。クライアントとのコミュニケーションツールは完備しており、仕事の検索も簡単だ。コンタクトの取り方も実にシンプル。じっとしているとクライアントからオファーが来るくらいだ。しかし、やはり業務形態に不安をもった大河は父親に相談した。名は大河(たいが)安夫(やすお)。




父親「ん?在宅ワークだって?良いんじゃないか。やってみろ。薬と犯罪さえやらなきゃお前のすきなように、やりたいようにやればいい。思い切ってやれ。」




大河「いや、そうはいっても親父よー。フリーランスでフリーライターとか食えんのかな。不安だわ」




父親「とりあえずやってみてから考えろ。やる前から負ける事考えるやつがいるかバカが。フリーランスといったな?ということは個人事業主という事だな。お前青色申告って知ってるか?」




大河「なにそれ?」




父親「個人事業主の税金が優遇される申告制度だよ。帳簿つけんのがめんどくさいがな、やっとけば最大65万の税金控除が受けられる。個人事業主申告と青色申告、税務署でやってこい。」




大河「お、おう。よくわからんけどやってみる。ありがとう親父!」




こうして大河の個人事業主生活も、同時にスタートしたのであった。

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大賀 康寛

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