14歳の決意

幼い決断

 私は14歳の時、それまで没頭していたテレビゲームを屋根裏部屋に自らしまいこんだ。「テレビゲームをしまいこむ」ということは、当時の私にとっては幼いながらの決意だった。

物事を学ぶコツを学ぶ

 当時の私は学校の成績でいえば中の下、300人位の中で248番だったと思う。学校内で目立つ事もない普通の男の子であった。ある時、たまたま、友人のノートを真似して勉強するふりをしてみた。そうすると。次のテストで124番となった。ここで少し物事を学ぶコツを学んだんだと思う。その次のテストではもう少し自分なりのコツで勉強してみると、62番になっていた。そんなこんなを数回繰り返す内に、私は学年1位の成績を修めるようになったのである。

私は歴史に名を残したい

 そんな日々を過ごしていた中学2年(14歳)のある夜、私は、私の人生を少し考えてみた。私は何をしたいのか?私はどうなりたいのか?暗闇のベットの中で天井をじっと見上げながら漠然と自分の未来を考えていた。その時至った結論が、「私は歴史に名を残したい。」という夢であった。野口秀雄や盛田昭夫、リチャード・ファインマンなどの伝記を読んでいたからかもしれない。「努力をする偉人」に憧れていたのだと思う。何も取り柄も無い私が努力を積重ねる事で「歴史に名を残す」。それは後世の人に希望の光を伝えられるのではないか?と思ったのを記憶している。「歴史に名を残す」ためには、私にはやらなくてはいけないことが沢山ある。テレビゲームをする時間を、勉強や読書、映画や音楽の探求、そんな事に投資したい。そう考え、私は屋根裏部屋にテレビゲームをしまった。

後に英断だと振返りたい

 私は今でもテレビゲームが好きでやりたいと思う。でも、今の私にはテレビゲームよりも、もっと刺激的で、もっと私を魅了することが沢山あり、それも14歳のあの時、テレビゲームを断った事で得られた経験があればこそだと思う。14歳の時の決意が本当に正しかったかどうかは今でもわからない。別に必要なかったのかもしれない。でも、私は後悔していない。むしろいつかは英断であったと思える日が来るように努力を続けたい。

私のもう一つの夢

 私は妻と約束した。テレビゲームは老後の楽しみとっておこう。と。 老人になり妻と二人で仲良くテレビゲームをすること。今ではこれが私の一つの夢となっている。

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