受験学(1)

受験学(1)

序章

 音痴な人に
「キミは音痴だね」
 と言っても、問題にならないことが多い。
「キミは鈍足だね」
 や
「キミは絵がヘタだね」
 も問題にならない。
 ところが、
「キミは底辺校出身だね」
 は、相手の激怒をさそいがち。ヘタをすると、喧嘩になる。
 なぜか。
 それは、音痴や鈍足は人生において大した意味を持たないけれど、学歴は仕事や就職に直結して収入に関る場合が多いからだろう。頭の良し悪しは、収入に並んで異性にモテるか否かにも大いに関係する。
 つまり、人生において重大な関心事なのだ。

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 この文科省のデータを見ると
「頭の良い親は金儲けもうまい。これは遺伝の強さを物語る」
 と主張する人もいれば、
「金持ちは、塾や予備校に行かせる経済力があるからだ」
 と主張する人もいる。
 たぶん、両方でしょう。ただ、これは統計なので
「貧乏な家庭から出世した人がいる」
 だろうし、
「鳶が高を生むこともある」
 のも真実です。人間は機械ではないので、複雑です。統計で割り切れない部分は永久に残るでしょう。
 ただ、私の30年の受験指導から言うと
「成績の悪い子の親はモンスターであることが多い」
 のは、事実です。だから、お受験では面接は両親と一緒の場合が多い。親がバカだと子もバカだというのが、私立小学校のスタンスなのでしょう。逆も真なりで、賢い子の親は、話せば分かる方が多いのも現実です。
 そこを無視して、落ちこぼれを集めると「戸塚ヨットスクール」のようなトラブルになりがちなのです。だから、どの塾・予備校・学校も賢い子を集めるのに尽力する。

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