僕が精神科に入院するまでのほんとうのこと~入院顛末記~(7)

元妻のゴスペルコンサートの後
この年日本は何や人員整理をしていた
おいらは口を減らすんやったら
生活の中から不要なものの口を
減らしていけばいいねんと思った
おいらはその日から口を減らすといいながら
家の中にある不用品の口を減らし始めた
不用品の口減らしはそれだけあふれたものを
整理することにあり
その産業が比較的不用なのかとか考えていた
昼夜を関係なく整理が始まり
まるでとりつかれたように行われた
ある日不用品をゴミ袋に入れて捨てるとき
ゴミがささやいた
ありがとう
私は耳を疑った
また部屋にある地蔵の置物を捨てるとき
わしも捨てるんかい
と聞こえた
私は耳を疑った
家の中にある神仏たちまで捨て始め
神々多くして喧嘩しているとばかりに
捨てていった
おいらの前からタバコが消え始めていた
おいらの前から薬が消え始めていた
整理して見えなくなっているのか
おいらの前から存在としての姿を消していった
ものが言葉を発し始めた時点で気がつかないといけない
しかし耳を疑うだけでそれはあるかと思った
食べ物もろくに食べなくなり始めていた
おいらはもうこの時点で断食まがいの事を始めていた
ゴスペルコンサートは東日本震災に対するものだった
おいらはこの震災は人のこころが起こしたものだと感じていた
地球は人間を回路のように感じているに違いない
地球は地球に住む動物を回路のように感じているに違いない
そしてその感情や様子の総量の意思が何らかのことを起こす
そう考えていたのだ
物の整理は終わることなく続いていた
衣類の整理もし始めたのだ
洗濯しては整理してを繰り返していた
おいらは完全に何かに憑かれていた
おいらの感情が高まったり妄想が始まったりし始めていた
昼夜は関係なく整理が行われた
おいらの周りからタバコが消え
そして薬も姿を消した
整理したからなのだろうが
わからなくなってしまっていた
部屋のブレーカーを落としてろうそくを立てた
深夜になり私は罪の意識に襲われた
東日本大震災はおいらの責任だ
おいらが憤怒にかられたからだ
おいらは東北のほうに向き正座し
そして土下座して大声で謝罪した
すみませんでした
すみませんでした
すみませんでした
涙を流しながら謝罪した
おいらは謝罪しそして泣いた
そうして意識を失ったのだろうか
おいらの世界は急激に変わるのである

パソコンをつけている自分がいる
そしてパソコンの中に自分の動画がある
動画の自分がパソコンをつけた自分に語りかける
おまえの暮らしでパソコンなんかもたれへんねん
パソコンなんかもつからこうなるねん
映像の自分が死んでいく
これからおまえに起こることや
おいらは意識を戻す
パソコンがある
そしてこの部屋だ
この部屋に死ににきたのか?
おいらは来ないはずの先生を思い出す
先生はどないしているんやろう
パソコンにソワカと入力する
ソワカと入力して検索すると
暗号文が流れ出す
そしてソワカ暗号文をして遊ぶ
インターネット通信の遊びだ
これも幻覚だった
意識を失って夢を見ていたのだろうか
意識が戻りタバコが吸いたくなる
しかしタバコはない
おいらは灰皿にある吸いカスのタバコから
まだすえるのを探し吸いはじめる
タバコをすいながら
正という字を書いている
正の字を分解している
一止
上と下と真ん中の棒を残し
正の短い線をいろんな場所に変えてみる
コタツの向こうに来るはずのない先生の
席を用意して
正という字について考える
意識を失う
先生が目の前にいる
笑顔だ
おいらは先生に笑顔で向かう
突然煙がもうもうと上がり
息が苦しくなる
先生は逃げていく
おいらは煙の中意識を失う
これは幻覚だった
目が覚めるとおいらはトイレの前に倒れていた
幻覚と意識を失うのと妄想が
セットのように襲ってきては
おいらをどうしようとしていたのだろう
おいらのパソコンの映像の意味は何だったのだろう
この地区では訳のわからない現象が起きている
意識を失っている方は確認してください
最初の言葉で組み分けをしてください
ヘルパー事務所の社長がいる
この人は生かしてくださいという
トイレの前で意識を戻す
幻覚が現れる
君一言いいなさい
おいらは何もいえない
しばらくして男の人が
君は悪
そういって去る
おいらは意識を戻す
悪に分類されてないている
意識が戻る
トイレの前で倒れている
おいらはよれよれになりながら
布団のほうに向かう
俺っていったい何なんだろう
俺はただ普通に暮らしたいだけやのに
涙が流れてきた

タバコが吸いたい
おいらはタバコと食べ物を買いにコンビニに向かった
家を出たらパトカーが通っている
おいらの名前を読んで危険だから
注意するように言っている
コンビニまで声が聞こえている
社長の声と高校の先生の声だ
何かを語りかけている
私は普通にしないとと思いながら買い物をする
コンビニの中で話し声が聞こえる
この物語ようわからん
ひとつの思いを叶えるために
こんなに世界が変わるのかぁ
俺の話か?
誰かが俺の話を書いているのか?
タバコとおにぎりを買い
店を出ようとする
店の店員の口がお歯黒だ
何か違う世界にきている
この世界も幻覚なのか
現実がわからないけれども
できるだけ普通に
おいらに起きていることは
気にしないように外出をした
先生と社長の声は聞こえる
後ろから兵隊さんがついてくる
軍靴が聞こえる
憑いて来ているのだ
おいらは部屋に戻る
先生と社長の声が消えない
幻聴の声を
違う世界に行ってくれるように作戦をする
声を違う世界に行ってもらうのだ
声とやり取りをしていく
どんなやり取りかは覚えていない
声が去っていく
なかなか去ろうとしないが去っていく
おいらはタバコにありつけた
幻覚と妄想と現実と意識を失いながら
できるだけ理性を保とうとしていた

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