悪運が強い〜小学2年生の時に誘拐犯に狙われた〜

前話: 悪運が強い〜小1の終わりに家出をした〜

小学2年の時に友達と夕方まで公園で遊んでいた時に、夕暮れがかってきた頃、辺りを見渡すと、友達と私しか居なくて、みんな帰り出して居た。

突如、知らない中年のおじさんが近づいてきた…

あの大きな木の所に実がなってるよ、ほら!おじさんが抱っこしてあげるから取ってごらん…抱き抱えられて、ゾワっとした。

直感から、危険を察知にして動悸がしてきた、逃げないと…

どうにか逃げ道を探してる最中、おじさんが尿意を催し木陰で立ちションをした、その隙に咄嗟に猛ダッシュで逃げた。

あれだけ全力で前しか見ず怖くて後ろを振り向く事も出来ずに走ったのは初めてだったと思う。

緑のフェンスが見えた、行き止まりだ、どうする?

頭の中でグルグル、心はドキドキ心拍数が上がる。

その時、目の前にフェンスが破れている、何とか通り抜ける事が出来そうな穴を見つけた。

小さな私は何とか傷を作りながらも通り抜ける事に成功した。

後ろから駆け寄ってきた、おじさんが、通り抜けた直後に追いついてきた。

さっきまでニコニコしてたのに、一瞬チッと舌打ちしたように見えた。その顔は怖かった。

また、先ほどまでの笑顔を浮かべて、戻っておいでよ!

おじさん、あそこに車停めてあるから、お菓子買いに行こう…

怖くて怖くてたまらなかった。

震えが止まらないけれど、脳裏で走れ!って聞こえた気がする。

足に力が入らない転びそうな足取りで何とか50メートル先ほどに女子中学生2人が見えた。

その内、1人は近所のお姉さんだった。

助けて!知らないおじさんが追いかけてくる。って話したら、女子中学生2人は私を連れて走り出して、先生に報告すると通報してくれて助かった。

通報して警察が到着するのが早かったので、事情聴取をされて、特徴はネズミ色の作業着を着たおじさんですと答えた。

翌日、その、おじさんが捕まったらしい。

今思い出しても、ゾォっとする話である。


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