【episode 02】ただのプロレス好き少年が気づいたら海外でプロレスラーになっていた話

前話: 【episode 01】ただのプロレス好き少年が気づいたら海外でプロレスラーになっていた話

総合格闘技が注目される一方、地上波においてプロレス中継は深夜枠に追いやられるというまさしく冬の時代を迎えていた。


一方でCSスポーツ専門チャンネルでプロレスが取り上げられるようになっていったのもこの頃。


単なる偶然としか言えないのだが、彼も私もその時期にCSでプロレスを見るようになっていた。


WWE(旧WWF)


いわゆるアメリカンプロレスである。


スポーツ・エンターテイメントと銘打ったWWEは日本のプロレスとは趣が異なる。


リングの上で行われるのは試合だけではない。


マイクを使った言葉によるパフォーマンス、リング外でのドラマ仕立てストーリーが番組の半分近くを占めていた。


この頃の日本におけるマイクパフォーマンスといえばラッシャー木村がジャイアント馬場に呼びかける「アニキ」などが目立っていたぐらいで、マイクというのは基本的に相手を挑発するだけの代物だった。


WWEは色んな意味でとにかく新鮮だった。身体の作り方もキレイだし、動きもダイナミック。その上でしっかり計算しつくされている観客への見せ方。


勝った負けただけがプロレスではないのだなと気付かされた。


ただ、WWEのプロレスをみただけでは即座に「プロレスラーになろう」などという発想には結びつかない。


あまりに現実離れした世界。


しかし不思議なもので、今までの日本プロレスとは異なるスタイルが案外身近なところに存在していた。


これもCS放送のおかげだ。


闘龍門(現ドラゴンゲート)である。

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