青い春の中で文を綴る

 朝、家を出た時ほのかに春の香りがした今日。毎年この時期になるとふとうしろを振り向きたくなり思い出話っぽく文章綴りたくなるのも3年目です。私ももうすぐで17歳、ほんとに早いです。昨年はたくさんの人とお別れをして自分1人で新しい道を切り開いて行かなければならない、そんな年でした。


 私は中学校ですごく良い友達と良い先生に恵まれていました。困った時は泣きついて、いつも助けてもらうばかりの日々でした。でもいざ助けてもらった時には素直にありがとうとは言えず、そのせいか、それまで1度も誰かに甘えることなく何かを達成したことなんてありませんでした。「これではいけない」と思い、1から自分で友達を作ってやるという思いから、同じ中学校の人が一人もいない高校に入学しました。一学期は級長もやりました。友達も出来ました。だけど、私はどこにいても友達とはなにかとあり、あまりうまくいかず、自分の首を絞めているようで毎日息苦しいと感じる日々も少なくありませんでした。どうして中学校の友達と同じ学校に行かなかったのだろう、と思う日も多くありました。


 私の学校には幼稚園や小学校から同じずっとそこに通っている人と、最後の3年間である高校から入ってきた私たちとでは人間関係に大きなハンディキャップがあると感じていました。


 そんな中、私は美術部に入りました。それに中高一貫生しかいなかった部活でした。でも私はその前の年の学園祭に訪れた際、美術部の作品を見に行た時「来年、私はここで絵を描くんだ」と確信しました。だから"外から来た子"という疎外感だったり、ハンディキャップもおかまいなしに入りました。そんな私を受け入れてくれたのは4人の同級生でした。作品展や、学園祭、合宿などを通して、まるで私も昔からその学校に通っていたのではないかというくらい仲良くしてくれました。


 そんな出会いこそ、私にとってはかけがえのないものでした。


 ずっと一緒だった親友とも、大好きだった先生とも1度にお別れをして、悲しみも普段より倍以上味わいました。


 しかし、もうすぐ1年経とうとする今、私は昨年の別れを忘れてはいません。悪くいえば「切り替えが出来ていない、いつまでも過去にとらわれて、悲観的に考えてしまう…」自分でもわかっています。ただ、忘れていないというより、忘れてはいけないもの…というより、忘れたくないことなんだと思います。


 良い事も嫌な事も時間が経てば、忘れてしまったり、どうでもよくなったりしてしまうものです。でも、忘れてはいけないこと、忘れたくないことの方が案外多くて、それは日頃覚える英単語なんかよりも、もっともっと大切なもので、これから生きていく上ですごく大切なことだと思います。私はその体験を人1倍経験したと自負しています。


楽しかった、悲しかった1年間も終わり。


もうすぐ桜がつぼみをつけます。青い春の中で文を綴る

青い春はあと2年。来年度も笑ってたいな。

著者のMaeda Chisakoさんに人生相談を申込む

著者のMaeda Chisakoさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。