和をもって尊しと成す⑴

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みなさん「和をもって尊しと成す」の本当の意味することについて考えてみたことがありますか?

言わずと知れた聖徳太子の「憲法十七条」です。

「とにかくカドを立てないで仲良くするのが一番大切」といった意味に解釈されがちですが、その意味するところはもっと深いものだそうです。

『人はえてして派閥や党派などを作りやすいが、そうなると偏った、かたくなな見方にこだわって、他と対立を深める結果になる。そのことを戒めている言葉』

『対立を避けて、人々が互いに和らぎ睦まじく話し合いができれば、そこで得た合意は、おのずから道理にかない、何でも成しとげられる』

……というのが真意らしいのです。

実は、この言葉をいま一度肝に銘じようと思った出来事がこの冬休みにありました。

長女T恵は生後すぐに先天的な脳の奇形、滑脳症であると診断されました。

聞いたことのない病名で、どの医学書にものっていません。日本で40例、世界でも500例のデータしかないと言われている先天性の脳の奇形です。

覚悟はしていたものの、ネットで調べて同じ病名の方のブログを見て、愕然としました。

そのときは、やはりとても不安でした。

この子を生むことで二人の兄たちの人生が過酷なものになってしまうことも申し訳なく思いました。

自分のこれから先の人生も全く予想がつかず、背負いきれないような重たい荷を、突然どーんと渡されたような気持ちでした。

どのように成長するかがわからず、とても不安で

「笑えますか?自分で歩けますか?」

と聞いた私に、お医者さまは

「わかりません」

とだけおっしゃいました。

この障害のこどもは二歳まで生きられない子が多いので、産後で不安定な私にそうはおっしゃらず、わかりませんとだけ言ってくださった事を後で感謝したのですが…。

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