あの時、ここで変わらなくては死んでしまうと思った(その5)

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年明け早々、仕事を休みクリニックを受診した。エコーの画像を見ながら沈黙が流れる。

不安と共に背中にいやな汗が流れる。

診察が終わり、先生と向き合う。

「残念なんですが、育っていないですね。ショックだとは思うのですが、こう言っては何ですが良くあることです。何かをしたから育たなくなったということでは無いですからね。」


先生がきちんと伝えてくれていることが分かる。

それは私のせいではない。こういうこともある。それは、良くあることなのだ。

しかし、先生の話を聞きながら、目から涙がぼたぼた落ちた。先生に申し訳ないと思い、「すみません、すみません」と言いながら、落ちてくる涙を抑えることができなかった。


「途中で成長が止まってしまうパターンは○番目もしくは△番目の染色体に異常があるケースがほとんどです。その場合たとえ育ったとしても障がいをもって生まれることがほとんどです。」


はい、はい、と返事をしながら泣いた。

「成長が止まってしまうことが3回続いた場合、不育症とされますが、まだ最初ですし、むしろ自分は妊娠できる身体なんだということが分かったわけです。」


丁寧に説明してくれる言葉の一つ一つがありがたくて、でもどうしてもどうしても涙は止まらなかった。


「すみません、ありがとうございます、良くわかります」と泣きながら返事をした。


その後、先生はお腹の中を掃除するための産院を紹介してくれた。



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あの時、ここで変わらなくては死んでしまうと思った(最後)

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